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F値(絞り値)とは?使い方を超初心者向けにわかりやすく解説

F値(絞り値)とは?使い方を超初心者向けにわかりやすく解説

一眼レフ初心者の方にとって、「F値」は理解が難しいカメラ用語になっています。

しかし、F値が理解できればカメラの基礎がわかるので確実に写真が上達できます!

このページではイラストを用いて、F値をわかりやすく解説しています。

ノーノちゃん

カメラの本を読んだけど、F値は難しかったよ。
覚える内容が多いので、わかる部分だけでもいいですよ。

コヤくん

1. F値(絞り値)とは

F値(えふち)は、レンズを通る光の量を表した数値になります。

わかりやすく言えば、「レンズの穴の大きさ」と考えることもできます。

レンズの絞り-F値

レンズの絞りを操作すると、外から入る光の量を調整することができます。

F値が小さいとカメラに入る光量が多い

絞りを開くとカメラに入る光の量が多くなり、絞ると光の量が少なくなります。

ノーノちゃん

うん、光の量が変わるのは理解できるよ。
数値と光の量が逆なのでややこしいですが、F値が小さいほど絞りは開くことになります。

コヤくん

レンズは猫の目と同じ

レンズと絞りは、目と同じような働きをしています。

レンズは目で絞りは瞳孔

明るい場所では、猫の目は細くなり瞳孔が閉じて光を抑えます。

カメラのレンズも、絞りを小さく閉じて光を抑えます。

周囲が暗い夜の場合は逆になります。

レンズは目で絞りは瞳孔

暗い場所では、猫の目は黒目になり、瞳孔が開いて光を取り込みます。

レンズの絞りも開いて、多くの光を取り込むようにします。

ノーノちゃん

明るい場所だと猫の目は細くなるね。レンズも同じなんだ。
それをコントロールするのが、F値(絞り値)ということになります。

コヤくん

F値を設定できる撮影モード

F値を設定できるのは「絞り優先オート(絞り優先AE)」(またはマニュアルモード)になります。

絞り優先モード
絞り優先オート「A」に合わせています。メーカーにより「Av」表記の場合もあります。
絞り優先モードの動作
絞り優先オートでは撮影者がF値を設定し、それに合わせてカメラがシャッタースピードを設定します。

ノーノちゃん

カメラの本にも、基本は絞り優先オートを使うように書いてあったよ。
このモードを使うと、ボケ味を自由に表現することができます。

コヤくん

「絞り優先オート」を詳しく知りたい方はこちら
【絞り優先オート】とは?意味やシャッター優先との使い分け【絞り優先オート】とは?意味やシャッター優先との使い分け

F値の数値表

F値を操作すると「F4.0、F4.5、F5.0、F5.6、F6.3、F7.1…」と細かく数値が変わります。その中で、「段」という区切りの数字が目安となっています。

F値の段にはこのような数字があります。

F値数値表

F値を1段動かすことを、1段開く1段絞るといいます。

通常は操作ダイヤルを1つ動かすと1/3段変化します。例えば「4.0 → 4.5」になります。ダイヤルを3つ動かすと1段分変化し、「4.0 → 5.6」になります。

1段変化すると、カメラに入る光量は2倍または1/2倍に変化することになります。

ノーノちゃん

この数字は覚えないといけないの?
覚えなくても大丈夫ですが、区切りの数字を知っておくと設定しやすいですよ。

コヤくん

補足
F値の段は一見不規則な数字の羅列に見えますが、実は約1.4倍ずつ増減しています。

光が通る円の面積を2倍するにはルート2倍する必要があり、√2=1.4142…となるのでF値も「1.4倍」ずつ変化しています。

入門機キットレンズの開放F値

入門機に付属するキットレンズの開放F値は、たいていF3.5F4などとなっています。

単焦点レンズなら、F1.4~F2.8まで小さくすることができます。

ノーノちゃん

僕のレンズはF4が最小だったよ。それより小さくならないの?
はい、レンズによって数値は決まっています。

コヤくん

補足
開放F値がF1.8などのレンズを「明るいレンズ」、F3.5などのレンズを「暗いレンズ」と呼ばれます。
明るいレンズと言っても明るく写るわけではなく、取り込める光量が多いという意味になります。

2. F値の変化4つのポイント

F値が変化することで、写真に様々な効果や悪影響が出てきます。それらをまとめてみました。

F値の変化とシャッタースピード・ボケ量・被写界深度の変化

「ボケ、被写界深度、シャッター速度、画質」の4つの変化についてそれぞれ説明していきます。

4つの変化
  1. ボケ
  2. 被写界深度
  3. シャッター速度
  4. 画質

①ボケ

F値を変化させることで、被写体前後のボケをコントロールすることができます。

背景ボケ写真

F11に絞ると、手前から遠くまで広くピントを合わせることができ、ボケは出にくくなります。

背景ボケ写真

絞りを開いてF2にすると、ピントが合う範囲が狭くなり、背景がボケやすくなります。

ノーノちゃん

ぼかしたい場合は、F値を小さくすればいいね。
はい。まずは綺麗なボケ写真を撮ってみると楽しいですよ。

コヤくん

ボケ写真の撮り方や単焦点レンズについてはこちらで解説しています。
初心者でも簡単にできるボケ写真の撮り方【作例あり】初心者でも簡単にできるボケ写真の撮り方【作例あり】


センサーサイズでボケ味は異なる

同じF値であっても、イメージセンサーが大きいカメラで写すとボケ量は大きくなります。

フルサイズとAPS-Cの機種で、F1.8で撮影した写真を比較してみましょう。

APS-Cのカメラのボケ比較
APS-Cでもある程度ボケています。
フルサイズのカメラのボケ比較
フルサイズはさらに大きくボケています。

この場面は2機種ともに同じ位置から撮影しています。

フルサイズとAPS-Cの焦点距離-ボケ量
同じ位置から写す場合、フルサイズとAPS-Cではレンズの焦点距離が異なります。

この場合、フルサイズはAPS-Cより焦点距離が長いレンズを使用することになります。

焦点距離が長いとピントが合う範囲が浅くなり、ピントが合わない部分が大きくボケることになります。

同じボケ量を得るためのF値

イメージセンサーごとに同じボケ具合になる、F値の相関図をまとめてみました。

同じF値を得るためのセンサーごとのF値
フルサイズF2.8のボケ量を得るには、APS-CならF1.8、マイクロフォーサーズならF1.4が必要になります。

ノーノちゃん

僕はAPS-Cだから、なるべく明るいレンズを使いたいな。
センサーが小さいカメラはボケ量が弱いので、レンズの明るさが大事ですね。

コヤくん


②被写界深度

F値によって被写界深度の深さを変えることができます。

被写界深度とは
ピントが合った位置の前後の、「ピントが合っているように見える奥行き範囲」を被写界深度といいます。

被写界深度以外のピントが合っていない範囲はボケるため、上記の「①ボケ」と似た意味合いがあります。

わかりやすい例として、メジャー(巻き尺)を使って近い距離からF値を変えて撮影してみました。

F値-被写界深度の変化

絞りを開いたF2.0では1cm程度の奥行き範囲しかピントが合わず、狙った位置にピントを合わせるのが難しくなります。

逆に絞ってF値を大きくすると、被写界深度は深くなっています。被写界深度以外の範囲もボケは弱くなっています。

実際の撮影では、被写界深度はこのように活用できます。

絞りを開くと被写界深度が浅くなる

絞りを開くと被写界深度は浅くなり、背景をボカして被写体を浮き立たせることができます。

絞りを絞ると被写界深度は深くなる

絞ると被写界深度は深くなり、被写体と背景をくっきりと写すことができます。

ただ被写界深度はF値だけでなく、ピントまでの距離やレンズの焦点距離によっても変化します。

被写界深度が決まる3つの要素
  1. F値(絞り値)
  2. ピント位置まで距離
  3. レンズの焦点距離

さらに詳しい被写界深度の解説はこちらになります。
【被写界深度】とは?F値でピント範囲が変わる!【被写界深度】とは?F値でピント範囲が変わる!

ノーノちゃん

お花畑を撮ったとき、遠くの花がぼやけていたのは被写界深度が理由なんだね。
一眼カメラはしっかり絞らないと遠くまでピントが合わないので、覚えておいてくださいね。

コヤくん


③シャッタースピード

F値によってシャッタースピードを変えることができます。

絞りを開くとカメラに入る光量が増えてシャッタースピードが速くなります。逆に絞るとシャッタースピードは遅くなります。

絞りを開くとシャッタースピードが速くなる
絞りを開くと短いシャッター時間でも適正な明るさになります。
絞りを絞るとシャッタースピードが遅くなる
絞りを絞るとシャッター時間を長くしないと適正な明るさになりません。

※一眼レフはシャッターの前にミラーがあります。

実際の例ではこのように使うことができます。

F値-シャッタースピード

1/15秒と手ブレしそうな遅いシャッタースピードでしたが、F5.6をF2.8に変更すると1/60秒へ速くなりました。

ノーノちゃん

F値を小さくするのは、手ブレ防止にも使えるんだね。
はい。暗い場所で役立ちますよ。

コヤくん


④画質

F値を変えることで、画質にも影響があります。

ここではF値をF2~F22に変えて撮影した写真を比較してみます。

F値画質比較

F値画質比較

F2はややぼやけた画質になっていて、コントラストも落ちています。開放F値ではレンズの構造上、「収差(しゅうさ)」という現象が起きるために画質が低下します。

F5.6やF8に絞るとシャープになり、文字がくっきりと写っています。

F値画質比較

F11はまだ目立つ画質低下はありませんが、F16から少しずつ画質低下が進み始めます。F22では大きく低下し、文字がぼやけたように写っています。

この絞り過ぎによる画質低下を「回折現象(かいせつげんしょう)」と言い、屈折した光の影響が大きくなるため画質が低下してしまいます。

補足
回折現象はイメージセンサー(撮像素子)が小さいほど早く発生します。マイクロフォーサーズの場合、レンズによってはF8でも回折現象が発生することがあります。

画質変化のグラフ

以下はF値による画質変化をグラフで表したものになります。

F値画質グラフ

これはある50mm単焦点レンズを例にしたグラフですが、このレンズの場合開放F値は解像度が低く、F5.6前後は解像度が高くなっていることがわかります。

一部で例外はありますが、多くのレンズはこのように開放では甘く、F5.6~F8に絞ると画質が良くなる傾向があります。

補足
レンズは写真の中央部ほど画質が良く、周辺部や四隅の画質は悪くなります。

ノーノちゃん

じゃあ、いつもF5.6くらいで撮るのがよいの?
いえ、被写界深度のコントロールは重要なので、状況によってF値を変えてくださいね。

コヤくん

画質低下が起きる様々な原因はこちらで解説しています。
レンズ収差・回折現象イメージレンズの収差や回折現象とは?画質低下の原因を解説

3. レンズのF値確認方法

F値はレンズごとに、設定できる開放F値(最小のF値)が異なっています。

まだレンズのF値を把握していない場合は確認しておきましょう。

型番に記載

レンズの型番から開放F値を確認することができます。

開放F値-レンズ型番
このレンズの開放F値はF1.8となっています。

レンズ本体

レンズの外側にも開放F値が記載されています。

単焦点レンズの場合

レンズ表記のF値1.8
このレンズは開放F値が1.8になります。

ズームレンズの場合

ズームレンズは広角側(ワイド端)と望遠側(テレ端)の2つのF値が書かれています。

ズームレンズのF値
それぞれの開放F値は18mmの広角側がF3.5、55mmの望遠側がF5.6となります。

ノーノちゃん

なんの数字が気になっていたよ。一番小さくできるF値なんだね。
はい、これで大丈夫ですね。

コヤくん

F値の計算方法や求め方はこちらで解説しています。
レンズのF値は何の数値イメージレンズのF値は何の数値?有効口径と焦点距離の比率

4. F値についてのまとめ

F値がわかるようになると、綺麗なボケ写真を撮れたり、遠くまでピントを合わせたり写真をコントロールすることができます。

関連するシャッタースピードやISO感度の知識も重要なので、一緒に覚えてみてください。

まとめ
  • レンズと絞りは目の働きと同じ
  • F値が小さいほどボケやすくなる
  • F値が小さいとシャッタースピードが速くなる
  • F値はピントが合う被写界深度に影響する
  • 後方まではっきり写したい場合は大きく絞る

シャッタースピードについてはこちらで解説しています。
シャッタースピードとは?目安と使い方をわかりやすく解説シャッタースピードとは?目安と使い方をわかりやすく解説

ISO感度についてはこちらで解説しています。
ISO感度とは?目安の数値や設定方法をわかりやすく解説ISO感度とは?目安の数値や設定方法をわかりやすく解説