一眼レフの「マウント」は様々な種類があるため、交換レンズが自分のカメラに合うのかわかりにくくなっています。
このページではマウントの種類一覧表とレンズ交換で間違えないマウント組み合わせ表をご紹介しています。
ノーノちゃん
コヤくん
このページの目次
1. マウントとは
マウントとはレンズの取り付け部分になります。
マウントのサイズは各メーカーによって異なります。
キヤノンのようにマウントが何種類もあるメーカーもあれば、オリンパス・パナソニックのように1種類のみというメーカーもあります。
ノーノちゃん
コヤくん
同一マウントが条件
基本はボディ側とレンズ側のマウントが同一であることが装着の条件になります。
同一メーカーでマウントが一致する場合にレンズを装着することができます。
マウントアダプターによる接続
メーカー純正の専用マウントアダプターを使うことで、同一メーカーの別マウントのレンズを装着する方法があります。
このように組み合わせによりますが、他マウントのレンズが使える場合もあります。
ノーノちゃん
コヤくん
2. マウントの選び方
カメラの購入時は、フルサイズかAPS-Cなどイメージセンサーの種類を選ぶことになります。
それに加えてマウントの種類も考える必要があり、今後使用できるレンズを把握しておきます。
初めはカメラに付属のキットレンズを使いますが、そのうち単焦点など交換レンズを使いたくなると思います。
そのため、先に使用できるレンズを調べておきます。
- 様々な焦点距離のレンズが揃っているか
- 予算に合うレンズはあるか
- 使ってみたいレンズの口コミ・評価
レンズは2万円~10万円以上と差が大きいので、特に予算面は重要なポイントになります。
例えばキヤノン・ニコン・ソニーであれば低価格帯の「撒き餌レンズ」と呼ばれるお手頃単焦点レンズが揃っています。
ノーノちゃん
次は各社のマウントをご紹介します。
コヤくん
3. 各マウントの詳細と一覧表
各社のマウントの特徴と主な機種名を一覧でまとめています。
またレンズの組み合わせがわかるマウント互換表もご紹介しています。
※マウント内径はバヨネット(マウント内側の爪)を含まない幅
ノーノちゃん
コヤくん
メーカー目次 | |
---|---|
キヤノン | ニコン |
ソニー | ペンタックス |
オリンパス・パナソニック | パナソニック・ライカ・シグマ |
富士フイルム |
キヤノン
- RFマウント
- EFマウント
- EF-Mマウント
RFマウント
2018年に登場したキヤノンのフルサイズミラーレスに採用されたマウントになります。
一眼レフよりフランジバックを大幅に短縮し、レンズの高画質化を実現しています。
当初は高価なレンズが発売されましたが、今後は使いやすいレンズが次々に登場する予定になっています。
マウントアダプターEF-EOS Rを使って豊富なEFレンズを使用することもできます。(RFマウント対応アダプターは計4種類)
EFマウント
1987年から長く続いているマウントで、豊富なレンズが特徴です。
フルサイズ用レンズは「EF」、APS-C用レンズは「EF-S」の表記になっています。
メジャーなマウントのためシグマ製やタムロン製などの社外品対応レンズも多く、選択肢の多さが魅力となっています。
EF-Mマウント
2012年にキヤノンがミラーレスEOS Mシリーズを発売し、それに採用された一回り小さなマウントになります。
レンズを小型化することができコンパクトなカメラシステムになっています。
近年では「EOS Kiss M」がヒットしましたが、EF-Mレンズの種類はあまり増えていません。
キヤノンマウントレンズ互換表
EF-Mマウント、RFマウントはマウントアダプター経由でEFレンズを使用することができます。
【35mm換算】とは?焦点距離の倍率と計算方法を解説!
ニコン
- Zマウント
- Fマウント
Zマウント
新しいZマウントは内径が55mmと大きくなり、フランジバックの縮小とともに高画質化が進んでいます。
現在は少しずつZマウントレンズが登場していて、今後も充実すると思われます。
マウントアダプターFTZを使うことで、Fマウントレンズを使用することもできます。
Fマウント
1959年の登場から50年以上続いているマウントになります。
ニコンではフルサイズをFXフォーマット、APS-CをDXフォーマットと呼んで区別しています。
歴史あるマウントのためレンズの種類が豊富で、ニコンのオールドレンズも使用することができます(※ボディにより不可)。
ニコンマウントレンズ互換表
Fマウントレンズをどのシステムでも使用できるようになっています。
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ソニー
- Eマウント
- Aマウント
Eマウント
2010年に登場したAPS-C初のミラーレス機から採用されているマウントになります。
Eマウントのフルサイズ用レンズを「FEレンズ」、APS-C用レンズを「Eレンズ」と呼んでいます。
マウントアダプターを経由してAマウントレンズを使用できます。
Aマウント
1985年から始まったコニカミノルタのαマウントを、2006年にソニーが引き継いだマウントになります。
近年はEマウントが主力のためレンズの開発も止まっています。
フルサイズ用とAPS-C用レンズがあり、APS-C用レンズはDTレンズと呼ばれています。
ソニーマウントレンズ互換表
EマウントのミラーレスはマウントアダプターでAマウントレンズを活用できます。
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ペンタックス
- Kマウント
Kマウント
1975年に登場し、現在も継続しているマウントです。
フルサイズ用は「D FA」、フィルム時代の35mmレンズは「FA」、APS-C用レンズは「DA」の名がつけられています。
超薄型レンズや防滴仕様など個性的なレンズが多いのも特徴です。
ペンタックスマウントレンズ互換表
フルサイズレンズ、APS-Cレンズを相互に装着することができます。
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オリンパス・パナソニック
- マイクロフォーサーズシステム
マイクロフォーサーズシステム
2008年、オリンパスとパナソニックにより登場した4/3型イメージセンサーを積んだカメラのマウントになります。
小型のイメージセンサーであるためレンズもコンパクトで扱いやすくなっています。
マイクロフォーサーズマウントレンズ互換表
純正マウントアダプターで旧式の「フォーサーズレンズ」「OMレンズ」を装着することができます。
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パナソニック・ライカ・シグマ
- Lマウント
Lマウント
2018年、パナソニック・ライカ・シグマの3社協業の「Lマウントアライアンス」により開始されたマウントになります。
パナソニックがフルサイズミラーレスを出す際に、ライカのサポートを受けてライカLマウントを採用し、シグマもこの協業に参加することで新たなマウントシステムが登場しました。
ライカ製のLマウントレンズは高額ですが、シグマ製Lマウントレンズは比較的安価でラインナップも豊富です。
Lマウントレンズ互換表
ライカMレンズアダプターでライカMレンズを、シグマのMC-21 SA-LでシグマSAレンズを、MC-21 EF-Lでシグマ製EFレンズが装着できます。
富士フイルム
- Xマウント
Xマウント
2012年、富士フイルムのAPS-CミラーレスとしてXマウントが登場しました。
新しいマウントですが種類は豊富で、小型レンズが多いことが特徴です。
1種類のマウントであるため、全てのXマウントレンズが使用できます。
富士フイルムマウントレンズ互換表
富士フイルムは純正のライカMマウントアダプターを発売しています。
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マウント一覧表
各メーカーのマウントを一覧表にしました。
メーカー | キヤノン | ニコン | ソニー | ペンタックス | オリンパス パナソニック |
富士フイルム | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
マウント名 | RFマウント | EFマウント | EF-Mマウント | Zマウント | Fマウント | ニコン1マウント | Eマウント | Aマウント | Kマウント | Qマウント | マイクロフォーサーズ | Xマウント |
内径 | 54mm | 54mm | 47mm | 55mm | 47mm | 36mm | 46mm | 50mm | 48mm | 29mm | 40mm | 43.5mm |
タイプ | ミラーレス | 一眼レフ | ミラーレス | ミラーレス | 一眼レフ | ミラーレス | ミラーレス | 一眼レフ | 一眼レフ | ミラーレス | ミラーレス | ミラーレス |
イメージ センサー |
フルサイズ | フルサイズ APS-C |
APS-C | フルサイズ | フルサイズ APS-C |
1型 | フルサイズ APS-C |
フルサイズ APS-C |
フルサイズ APS-C |
1/2.3型 1/1.7型 |
4/3型 | APS-C |
*レンズ本数 | 5本 | 77本 | 7本 | 5本 | 82本 | 10本 | 52本 | 33本 | 46本 | 8本 | 61本 | 31本 |
※レンズの本数は2019年6月時点の現行モデルです。
ノーノちゃん
コヤくん
4. フルサイズでAPS-Cレンズを使う
フルサイズでAPS-Cレンズを使う場合、メーカーによって注意点があります。
まずAPS-Cレンズが装着できるかはこのようになります。
- ニコン・ソニー・ペンタックス:
フルサイズにAPS-Cレンズは装着可能
- キヤノン:
フルサイズにAPS-Cレンズは装着不可
次に、APS-Cレンズを装着できるニコン・ソニー・ペンタックスの場合、注意点が3つあります。
- 光学ファインダーが見にくくなる
- 画素数が落ちる
- APS-C相当の画角になる
①光学ファインダーが見にくくなる
APS-C用レンズの写る範囲は狭いので、フルサイズ機に装着するとファインダー内は周囲が暗くなります(これをケラレといいます)。
※レンズによってケラレの範囲は異なります。
また小さいAPS-C枠は表示されるのですが、フルサイズの広い光学ファインダーが活用できなくなります。
ミラーレスは問題なし
ミラーレス機の場合は電子ビューファインダーになります。
自動的に写る範囲がクロップ(切り取り)されて表示されるのでケラレはなく、撮影しやすくなっています。
②画素数が落ちる
画素数は機種によりますが、主な機種ではこのようになります。
- 2400万画素の機種→ 約1000万画素
- 4200万画素の機種→ 約1800万画素
元の画素数が小さい機種ほど不利になります。
③APS-C相当の画角になる
APS-Cレンズを装着すると、クロップされるためフルサイズ機ですがAPS-C機を使う場合の画角で写ります。
APS-Cレンズに書かれた焦点距離の約1.5倍相当の画角で写ることになります。
画角・焦点距離についてはこちらで解説しています。
レンズの焦点距離・画角をわかりやすく解説
ノーノちゃん
コヤくん
5. マウントのまとめ
カメラとレンズの組み合わせがわかると、交換レンズが選びやすくなります。
「あのカメラだったらこのレンズが使えたのに」という後悔をしないよう、交換レンズもチェックしておくことが大切です。
- マウントはレンズの取り付け口の規格
- ボディとレンズは同じマウントでないと装着できない
- マウントアダプターを使うことで他マウントのレンズを装着できる
- マウント選びはレンズ選び
- フルサイズ機にAPS-C用レンズを使うには各社で注意事項あり
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