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初心者でも簡単にできるボケ写真の撮り方【作例あり】

初心者でも簡単にできるボケ写真の撮り方【作例あり】

せっかく一眼レフを買ったなら、綺麗なボケ写真を撮ってみたい人は多いと思います。

実はある設定をするだけで、誰でも簡単に背景ボケ写真を撮ることができます!

またさらにボケ写真が綺麗になる単焦点レンズについても詳しくご紹介しています。

ノーノちゃん

一眼レフの本を読んだけど、専門用語が出てきて難しかったよ。
まずは実際に使いながら覚える方が、理解しやすいですよ。

コヤくん

1. ボケ写真の作例

一眼レフは、綺麗なボケ味の写真を撮れるのが醍醐味です。

どんな被写体でもいいので初心者でもチャレンジできます。

紅葉写真逆光

猫ボケ写真

スイレン-ボケ写真

ノーノちゃん

ぼかしていると印象的な写真になるね。こんな写真を撮ってみたいよ。
カメラの操作は難しくありません。綺麗な被写体を見つけて撮影してみましょう。

コヤくん

2. 準備するもの

子供撮影レンズ-準備
用意するレンズによって特徴があります。
レンズ
  • 標準ズーム:
    近距離の撮影に適しています。
  • 望遠ズーム:
    望遠で大きく拡大して撮影できます。
  • 単焦点レンズ:
    ボケ味が大きな写真を撮ることができます。

カメラに付属のダブルズームキットがあれば、広く写る広角~望遠まで様々な焦点距離の写真を撮ることができます。

3. 背景ボケ写真の撮り方

背景ボケ写真の撮り方を、一つずつ順番に解説していきます。

撮り方の手順

入門機の標準ズームレンズを使った撮影方法をご紹介します。

1

絞り優先オート

絞り優先モード
撮影モードダイヤルの「絞り優先オート(A)」を選択します。
(キヤノン・ペンタックスは「Av」モード)
注意
「オートモード」ではカメラが意図しない位置にピントが合うことがあるため、「絞り優先オート」が適しています。
2

ズームして望遠側にする

ズームレンズを望遠側に回す
ズームリングを一番端まで回して望遠側にします。

※メーカーによっては逆方向になります。

3

F値を最小に設定

背面操作ダイヤル
操作ダイヤルでF値を最小値にします。
F値操作ダイヤル
標準ズームレンズの望遠側の最小はF5.6となりました。
4

シャッターを切る

花壇
花壇から撮りたいお花を探します。
花の写真中央1点
フォーカスポイントでピントを合わせて撮影します。

ボケになる背景の色合いもポイントになります。ベストな角度を探して構図を合わせます。

標準ズームレンズでのボケ具合

焦点距離55mm(換算83mm) F5.6 1/400 ISO100

ボケ具合は背景との距離にもよりますが、キットレンズでのボケ具合はこのくらいになります。

構図を変える

中央に被写体があるとシンプルな写真になるので、位置をずらして変化を出す構図もおすすめです。

構図を変えた花の写真
花を右側に置いた構図になります。十字キーでフォーカスポイントを右に移動させて撮影しています。

この場合は左側にも花が入るように位置を合わせています。これでボケ部分にも鮮やかな色が入り、バランスのいい構図になります。

構図変更はAFロックも便利
AFロックとは中央1点でピントを合わせ、半押しのままカメラを動かして構図を調整する操作になります。
前後に動かなければピント位置は変わりません。

ノーノちゃん

操作が簡単だね!これなら僕でもすぐにできるよ。
はい、初心者の方も始めやすいので一度試してみてください。
次はボケやすくなる撮影方法をご紹介します。

コヤくん

4. ボケを出す4つのポイント

しっかりボケを表現するには、そのまま撮影しても上手く撮れないものです。

初心者でもボケ写真が上手く撮れる撮影方法やポイントがあるので、まとめてみました。

ボケを出す4つのポイント
  1. 位置関係
  2. 広角側-望遠側の違い
  3. 望遠レンズはボケが大きくなる
  4. 単焦点レンズは柔らかくボケる

①位置関係

写真のボケやすさは被写体との位置関係が重要になります。

背景ボケしやすい位置関係
なるべく被写体に接近し、その後方にはスペースがあるほどボケやすくなります。
背景ボケの猫写真

焦点距離35mm(換算52mm) F2.8

単焦点レンズを使った作例です。近い距離から撮影することで前後のボケ味を表現しています。
望遠レンズのボケ写真

焦点距離55mm(換算83mm) F5.6 1/100 ISO400

標準ズームレンズでの作例です。低い位置にあったもみじを撮影しました。背景が遠いため大きなボケ味が出ています。

このように条件が合えば、ボケにくい標準ズームレンズでもいい写真になります。

ノーノちゃん

近づくだけでボケやすくなるなら簡単だね!
効果も大きく、初心者の方でもすぐにできますよ。

コヤくん

②広角側-望遠側の違い

広角側と望遠側ではボケ具合が異なるので、違いを把握しておきます。

ここではAPS-C機の標準ズームレンズを使った例になります。

広角側と望遠側-標準ズームレンズ
標準ズームレンズには広く写る広角側(ワイド端)と、拡大して写る望遠側(テレ端)があります。

広角側

広角側での撮影位置
広く写る広角側でボケ写真を撮るには被写体に10cm程度まで近づく必要があります。
広角側の写り方
広角側で接近した写真になります。広角は写る範囲が広いので、背景が写り込みやすくなります。

広角では毎回接近して撮影する必要があり、少し離れた被写体はボケ写真にできなくなります。

望遠側

望遠側の撮影位置
望遠側では30cmほどの距離がとれるので楽に撮影できます。
望遠側での写真
望遠側での写真になります。背景の写り込む範囲が狭く、ボケ部分が拡大されて写ります。

望遠側の方が距離があるので撮影しやすく、ボケ部分も大きく写ります。

ただ広角側で近づいた写真も悪いわけではないので、状況に応じて使い分けるとよいでしょう。

ノーノちゃん

僕は望遠側の写真が好みかな。
ところで上のレンズの「18mm」は、なぜ「28mm」になるの?
APS-C機は、焦点距離をフルサイズに置き換える必要があります(これを35mm判換算といいます)。

コヤくん

いきなり専門用語が出てきて初心者の方には難しいと思いますが、「焦点距離」や「35mm判換算」は撮影の度に考えることになるので必要な知識になります。

先に基礎知識を確認しておきましょう。
レンズの焦点距離・画角をわかりやすく解説レンズの焦点距離・画角をわかりやすく解説 【35mm換算】とは?焦点距離の倍率と計算方法を解説!【35mm換算】とは?焦点距離の倍率と計算方法を解説!


「フルサイズ」「APS-C」という用語も出てきましたが、これはカメラ内部のイメージセンサーの種類になります。

意味を知らないとカメラの説明が理解できなくなります。

初めての方はこちらが参考になると思います。
イメージセンサー(撮像素子)とは?サイズの比較一覧表ありカメラのイメージセンサーとは?サイズの比較一覧表あり

③望遠レンズはボケが大きくなる

望遠レンズを使うと背景ボケが大きく拡大されるメリットがあります。

望遠レンズ使用イメージ
望遠レンズは離れた場所からでも大きく写すことができます。
望遠レンズのボケ量

焦点距離95mm(換算143mm)F4.8 1/1000 ISO100

背後の花が離れているため、浮き上がったように写りました。

望遠レンズはボケた背景が大きく写るので、よりボケを体感しやすくなります。

望遠レンズについて

ダブルズームキットを購入すれば、望遠ズームレンズも使用できます。

EOS KissMダブルズームキット
キヤノン EOS KissMのダブルズームキットになります。

もし標準ズームレンズのみのセットをお持ち場合は、別途望遠レンズが必要になります。

④単焦点レンズは柔らかくボケる

単焦点レンズで写すと背景ボケは柔らかく写り、印象的な写真を撮ることができます。

単焦点レンズでボケを増やした作例

焦点距離85mm(換算128mm)F2.8 1/2000 ISO100

中望遠の換算128mmレンズを使ってF2.8で撮影しました。標準ズームレンズより背景がなめらかにぼけています。
単焦点レンズの紫陽花

焦点距離50mm(換算75mm)F2 1/500 ISO400 -0.7

中望遠の換算75mmレンズを使ってF2で撮影しました。
単焦点レンズのボケ写真

焦点距離45mm(換算90mm)F1.8 1/60 ISO800

中望遠の換算90mmレンズでF1.8で撮影しました。

ノーノちゃん

こういう写真が撮りたかったんだよ。
ボケ写真を楽しむには、単焦点レンズは必須になりますね。

コヤくん

単焦点レンズの選び方はこちらで解説しています。焦点距離50mm以上のレンズを選ぶとボケ写真を撮りやすくなります。
人気のおすすめ【単焦点レンズ】メーカー別まとめ人気のおすすめ【単焦点レンズ】メーカー別まとめ

5. 上手くなる3つのテクニック

さきほどはボケが出やすいポイントをご紹介しましたが、さらにボケを生かしたワンランク上の撮影方法があります。

撮り方を少し変えるだけで、いい写真になるテクニックを3つご紹介します。

上手くなる3つのテクニック
  1. 前ボケ
  2. 構図を整理する
  3. 玉ボケ

①前ボケ

ピントを合わせる被写体の前にある物をぼかし、構図に入れる写真になります。

前ボケ写真撮り方テクニック
ピントを合わせたい花の前にも花があるため、前ボケとして構図に入れることにします。
前ボケ写真撮り方テクニック
メインとなる中央の花だけでなく、前後のボケも楽しめる写真になりました。

前ボケを入れることでよりふんわりした印象を表現することができます。

②構図を整理する

綺麗な花が写っていても、周囲が綺麗でないとまとまりが悪くなります。そのため構図を整理することも重要です。

背景が綺麗でない花の写真
花と同じ高さに草があるのでボケず、ゴチャゴチャした印象になっています。
背景がスッキリした花の写真
こちらは雑草は低かったのでぼかすことができ、背景が上手く整理できました。
曇りの日の花の写真
雨上がりの花を写した写真です。日差しがないため周囲が暗く、花びらが引き立っています。
背景が整理された花の写真
綺麗なハスの背後はハスの大きな葉で一色になっています。背後がスッキリした印象です。

このように写真は被写体の周囲を整理すると印象的になります。

写真は引き算とも言われ、余計な物が写りこまないように撮ることは上達の秘訣になります。

③玉ボケ

背景をぼかすことで、遠くにある日差しの反射やイルミネーションを玉ボケとして写すことができます。

アジサイ玉ボケ写真

45mm(換算90mm) F1.8 1/500 ISO100

アジサイの背後で日差しが入り、葉の反射が玉ボケとして写っています。
イルミネーション背景ボケ写真

18mm(換算28mm)F4 1/20 ISO800

左手のスマホでイルミネーションを写し、右手のカメラで撮影しました。
(片手撮影になるため大型の一眼レフでは撮影が難しくなります)

ノーノちゃん

少しの工夫で写真が上手くなりそうだ。
ポイントを押さえれば初心者の方でも上達できますよ。
次は、その他の様々な写真をご紹介します。

コヤくん

6. いろんなシーンのボケ写真

花の撮影以外にも、赤ちゃんや街撮りスナップ、テーブルフォトで雑貨を被写体にするなど、様々な写真を撮ることができます。

ここではレンズごとの作例をご紹介します。

単焦点レンズの作例

単焦点レンズを使ったボケ写真の作例になります。

赤ちゃん

赤ちゃんは明るくふんわり写すのが可愛く撮るポイントになります。

赤ちゃん背景ボケ写真

(換算)90mm F1.8 1/40 ISO200

子供の表情は背景ボケを活用すると、よりかわいく写すことができます。
赤ちゃんの足背景ボケ写真

(換算)90mm F1.8 1/125 ISO400 +0.7

赤ちゃんの手足をふんわり写す場合にも効果的です。

テーブルフォト

雑貨やお花、食べ物などをテーブルに置いて写すオシャレな写真です。

雑貨写真

(換算)90mm F1.8 1/160 ISO100 +1.7

ガラス素材の被写体はボケと相性がよく、綺麗な写真に仕上がります。
露出補正ハイキー写真

(換算)90mm F1.8 1/250 ISO100 +0.7

料理やスイーツもふんわりした雰囲気がマッチします。

街撮りスナップ

街撮りスナップでもボケを生かせる写真を撮ることができます。

街撮りスナップ

(換算)90mm F1.8 1/640 ISo200

シンボルマークの旗が綺麗に続いていたのでボケを大きく撮影しました。
雨の歩道背景ボケ写真

(換算)90mm F1.8 1/200 ISO400 -2

雨の中、水たまりに写ったネオンにピントを合わせました。背景は遠方なので簡単にぼかすことができます。

望遠レンズの作例

望遠レンズを使ったボケ写真の作例になります。

望遠レンズは離れた場所の被写体を狙えます。距離があるので前ボケも入れやすくなります。

望遠レンズのボケ写真

(換算)255mm F8.0 1/500 ISO100

ポピー畑を低い位置から撮影しています。望遠レンズで前ボケを入れた構図にしています。
望遠レンズ-紅葉写真

(換算)147mm F5.6 1/160 IS0400 +2

望遠レンズを使うと、背景のボケが大きく表現できます。

標準ズームレンズの作例

入門機付属の標準ズームレンズで撮影したボケ写真になります。

標準ズームレンズのボケ写真

(換算)83mm F5.6 1/1250 IS0400 ±0

標準ズームレンズでも、被写体に近づくことでボケやすくできます。

街撮りスナップ

水滴ボケ写真

(換算)28mm F3.5 1/20 ISO200

ガラス越しに写ったビル群です。水滴にピントを合わせています。

ノーノちゃん

ボケ写真にはいろんなバリエーションがあるね。
はい、様々な写真を楽しめますよ。
最後に、屋外撮影での注意事項があるのでご紹介しておきます。

コヤくん

7. 明るい場所ではボケ写真は撮れない?

ここまではF値を小さくするとボケ写真が撮れるという説明をしてきました。

しかし実は晴天下のような明るい場所では、露出オーバーが起きやすくなります。

露出オーバーとは?
露出オーバーとは明るくなりすぎた写真をいいます。
露出オーバーとなったボケ写真
F1.8で撮影すると露出オーバーになりました。シャッタースピードが「1/4000秒」と限界のため点滅しています。

通常は写真が明るい場合は露出補正をマイナスにすれば解決します。

しかし、すでにカメラのシャッタースピードは最速のため露出補正を操作しても変化は起きません。

この露出オーバーになる原因は、日当たりのいい場所で絞りを開いたことにあります。

晴天下で絞りを開くと光量が強すぎて露出オーバーになる
晴天下でF値を小さくした(絞りを開いた)イメージです。

F値を小さくしたことで大量の光がカメラに入ります。

シャッタースピードは最速で光を抑えていますが、光が強すぎて写真は露出オーバーになります。

ノーノちゃん

失敗する理由はカメラの故障じゃないの??
いいえ、簡単に言えばカメラ性能の限界ということです。
対処法があるので、次の項目で詳しくご説明します。

コヤくん

露出オーバー=故障ではない

明るくなりすぎる露出オーバーは故障ではありません。

メーカーも紹介していますが、多くのカメラは最速のシャッタースピードが1/4000秒や1/8000秒のため直射日光を抑えることが難しくなっています。

ただシャッター速度が1/16000秒対応機種であれば高速シャッターにできるため(機種により設定必要)、日差しのある場所でも露出オーバーしにくくなっています。
※上記は1/16000秒で検索した機種一覧です。

ノーノちゃん

カメラを買い替えないと撮れないの?
実は、2000円くらいのNDフィルターを使えば簡単に解決できます。

コヤくん

NDフィルターで解決

サングラス替わりとなるNDフィルターという薄いレンズを取り付けることで、物理的にカメラに入る光量を減らすことができます。

NDフィルター装着
単焦点レンズにNDフィルターを装着します。

NDフィルターを装着して液晶画面を確認すると、シャッタースピードが遅くなっています。

この場面では1/2000秒となりました。このシャッタースピードであれば適正露出で撮影ができます。

NDフィルターをつけたボケ写真
NDフィルターをつけると見た目の明るさで撮影できました。

このように、日当たりのいい場所でF値を小さくする場合はNDフィルターが必要になります。

NDフィルターは色の濃さで種類がいくつかありますが、この場面では「ND8」というフィルターを使用しています。
※NDフィルターは装着するレンズと口径サイズを合わせる必要があります。

8. ボケ写真の撮り方まとめ

ボケ写真はF値の小さいレンズを用意すれば誰でも簡単に撮影できます。

花やテーブルフォト、料理など被写体はたくさんあるので、一眼レフならではの写真を楽しんでくださいね。

まとめ
  • F値が小さいほどボケ量が大きい
  • 背景の色合いもポイント
  • 被写体に近く、背景が遠いとボケやすい
  • 単焦点レンズはボケが大きく、安く購入できる
  • 前ボケを入れるとより柔らかい印象に
  • 構図をスッキリさせると被写体が引き立つ
  • 晴天下のボケ写真にはNDフィルターをつける

単焦点レンズの選び方はこちらで解説しています。
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ボケの大きさに関わる焦点距離についてはこちらで解説しています。
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