このページでは一眼レフの「オートモード」について解説しています。
初心者の方によく使われる簡単な撮影モードですが、デメリットもあります。
解決方法も含めてオートモードの特徴をまとめてみました。
ノーノちゃん
コヤくん
このページの目次
1. 撮影モードの種類
一眼カメラの撮影モードには、細かい設定ができるこだわり派の撮影モードと、誰でも簡単に撮影できるモードが用意されています。
それぞれの撮影モードの主な名称をまとめてみます。
- P:プログラムオート
- S(Tv):シャッター速度優先オート
- A(Av):絞り優先オート
- M:マニュアルモード
- AUTO:オートモード
- Scene:シーンモード
一眼カメラを初めて購入した方は、オートモードから使用する方が多いかと思います。
このオートモードについて、詳しく解説していきます。
2. オートモードのメリット
オートモードは撮影設定をカメラが全自動で行なってくれるので、撮影者はシャッター操作だけで撮影ができます。
「ボタンが多くてわからない」、「カメラを勉強せずに撮りたい」という場合はひとまずオートモードを活用すると便利です。
オートモードはF値やシャッタースピードなど、撮影設定を全てカメラが自動で行います。
他の撮影モードと違って設定値の操作をする必要はありません。
シーン判別が可能
画像出典:ニコン公式サイト
多くの入門機ではオートモードでシーンを自動で切り替えてくれます。※一部で非対応の機種もあります。
例えば夕日の撮影であれば、自動で夕日モードになり空の赤みがプラスされます。青空のある風景なら風景モードになり、青や緑の色が強調されて撮影されます。
本来はシーンモードに切り替える必要がありますが、自動判別ができるカメラなら撮影が楽になります。
ノーノちゃん
コヤくん
3. オートモードのデメリット
オートモードは簡単撮影ができますが、その反面で細かい操作ができなくなっています。
注意点を3つご紹介しますので、初心者の方はチェックしてみましょう。
- ピントが合わない
- 設定ができない
- ストロボが作動
ピントが合わない
ピント位置はカメラが決めるため、撮影者の意図しない位置にフォーカスが合ってしまうことがあります。
ここでは人形を3体並べたシチュエーションで解説します。
カメラは近い距離の物にピントを合わせる傾向があり、自由な位置にピントを合わせにくくなります。
また一眼レフのファインダー撮影の場合、ピントが合うフォーカスポイントが入門機だと10点くらいしかありません。
この少ないフォーカスポイントの中から自動で選択されるので、希望の位置に合わせるのは難しくなります。
もしオートモードでもフォーカスポイントを中央1点などに変更できる場合は、1点にしてフォーカスポイントを動かす方が確実です。
タッチ撮影で解決
最近の入門機は液晶モニターをタッチしてピント合わせやシャッターを切ることができます。
ノーノちゃん
コヤくん
数値を設定できない
オートモードは完全なカメラ任せのモードなので、設定値を変えることができなくなります。
F値・シャッタースピード・ISO感度の主要な撮影値を変えることができず、意図したイメージで写せない場合があります。
一部の機種では操作可
オートモードはほとんどの機能が制限されますが、一部のミラーレスではオートモードでも明るさやぼかし変更(F値)を操作できるようになっています。
画像出典:オリンパス公式サイト
このような機種なら撮影を楽しめますが、それでも連写などその他の機能は制限されています。
ノーノちゃん
コヤくん
ストロボが作動
オートモードの初期設定ではストロボの使用をカメラが決定します。
そのため室内などカメラにとって明るさが足りない環境では強制的にストロボが使われます。
屋外でもカメラの判断でストロボが使われるので、例えば動物園や演劇の観覧などストロボが禁止されている場所でも発光してしまいます。
オートモードでもストロボ発光を禁止できるので、使いたくない場合はオフにしておきましょう。
※機種によりモードダイヤルに「発光禁止」モードがあります。
ノーノちゃん
コヤくん
4. Pモードにすれば解決
上記のように、オートモードでは撮影者はほとんどの操作ができなくなります。
しかし、初心者であっても「Pモード(プログラムオート)」を使用することで解決できます。
Pモードも同じくカメラが自動で設定値を決めるモードですが、撮影者は設定変更ができるモードになります。
つまりカメラに全てお任せでも撮影できますし、撮影者が操作をしたい場合は変更できる便利なモードとなっています。
一眼レフやミラーレスを購入後は不安なのでオートモードでもよいと思いますが、しばらく使ったあとはPモードを試してみることをおすすめします。
ノーノちゃん
コヤくん
5. 他の撮影モードとの違い
オートモード以外の撮影モードと機能を比較してみます。
先ほどのプログラムオートや、さらに絞り優先オートやシャッター優先オート、マニュアルモードがあります。
カメラ中上級者になると、撮影シーンに応じて適切な撮影モードを使えるようになります。
6. まとめ
オートモードのメリット・デメリットについてご紹介しました。
どのカメラでもオートモードは用意されていますが、制限も多いので撮影が難しくなることがあります。
ステップアップしたい方はプログラムオートへ進みましょう。
- 全自動なので初心者でも簡単
- シーンモードの判別は便利
- ピントが思った位置に合わないことも
- 背景ボケのコントロールはできない
- ストロボが不要ならオフにしておく
- 初心者でもPモードの方がおすすめ
他の撮影モードはこちらで詳しく解説しています。
【プログラムオートの使い方】オート・絞り優先との違いは?
【シャッター優先オート】の使い方と真っ暗な写真にならない方法!
【絞り優先オート】とは?意味やシャッター優先との使い分け
【マニュアルモード】使うメリットと便利なISOオート撮影