このページでは、ニコン製カメラで使えるマクロレンズをご紹介しています。
ニコン純正レンズだけでなく、シグマやタムロンのサードパーティ製レンズも合わせてスペック比較できるようにしています。
- ニコンではマクロレンズを「マイクロレンズ」と表記しています。
ノーノちゃん
コヤくん
その他の焦点距離は以下のページでまとめています。
初めて交換レンズを行う方は専門用語を知っておく必要があります。
初心者でもわかる!間違えない【交換レンズの選び方】
1. マクロレンズ一覧
ニコン機で使えるマクロレンズをマウントごとに分けてご紹介します。
またそれぞれレンズの特徴を、口コミや各情報サイトをもとにまとめています。
マウント目次 | |
---|---|
Zマウント | Fマウント |
Fマウント(DXフォーマット) |
2. Zマウント
- Z7II、Z6II、Z5、Z50
発売時期 | 価格 | Amazon評価 | 最大径×長さ | 質量 | 最短撮影距離 | 最大撮影倍率 | フィルター径 | 手ブレ補正 | 絞り羽根枚数 | 最小絞り | インナーフォーカス | |
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NIKKOR Z MC 50mm f/2.8 | 2021年6月25日 | 8~9万円 | – | 74.5mmx66mm | 260g | 0.16m | 1.0倍 | 46mm | – | 9枚 | – | – |
NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S | 2021年6月25日 | 12~14万円 | – | 85mmx140mm | 630g | 0.29m | 1.0倍 | 62mm | ◯ | 9枚 | – | ◯ |
NIKKOR Z MC 50mm f/2.8
260gと軽量で、標準50mmの小型マイクロレンズになります。
最大撮影倍率1倍のマクロ撮影を楽しみながら、常用レンズとしても活用することができます。
NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S
“NIKKOR史上最高画質のマイクロレンズ”を謳っている、本格的なZマウントのマイクロレンズになります。
レンズ内手ブレ補正を内蔵し、レンズ情報パネルやコントロールリングを搭載しているのが特徴になります。
3. Fマウント
- D6、Df、D850、D780、D500、D7500、D5600、D3500
- レンズの組み合わせはnikonマウント互換表でまとめています。
発売時期 | 価格 | Amazon評価 | 最大径×長さ | 質量 | 最短撮影距離 | 最大撮影倍率 | フィルター径 | 手ブレ補正 | 絞り羽根枚数 | 最小絞り | インナーフォーカス | フルタイムMF | |
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Ai AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D | 1993年12月 | 5~6万円 | 70×74.5mm | 440g | 0.219m | 1.0倍 | 62mm | – | 7枚 | F32 | – | – | |
AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED | 2008年3月 | 7~9万円 | 73x89mm | 425g | 0.185m | 1.0倍 | 62mm | – | 9枚 | F32 | ◯ | ◯ | |
AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED | 2006年3月 | 10~11万円 | 83x116mm | 750g | 0.314m | 1.0倍 | 62mm | ◯ | 9枚 | F32 | ◯ | ◯ | |
Ai AF Micro-Nikkor 200mm f/4D IF-ED | 1993年12月 | 17~18万円 | 76x193mm | 1,190g | 0.5m | 1.0倍 | 62mm | – | 9枚 | F32 | ◯ | – | |
SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD (Model F017) |
2016年2月 | 6~7万円 | 79×114.6mm | 600g | 0.3m | 1.0倍 | 62mm | ◯ | 9枚 | F32 | ◯ | ◯ | |
MACRO 105mm F2.8 EX DG OS HSM | 2011年9月 | 6~7万円 | 78.3×126.4mm | 725g | 0.312m | 1.0倍 | 62mm | ◯ | 9枚 | F22 | ◯ | ◯ |
※シグマ製レンズの仕様はシグママウントでの数値になります。
Ai AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D
1993年発売の、Dタイプの60mmマイクロレンズになります。Dタイプレンズなので絞りリングを備えています。
- 2008年発売の新型60mmF2.8Gレンズより解像度は高くなります。
- 開放では甘い描写で、絞ることでシャープになります。
- 周辺減光は少なく、色収差でも新型Gレンズより優れています。
- 絞り羽根は7枚のため、玉ボケが角型になります。
- AF/MFの切り替えはリングスイッチ方式です。
- 開放のボケ味はうるさい印象の時があります。
デメリットとしてはインナーフォーカスでないので鏡筒が伸びること、フルタイムMFは非対応なので使い勝手は劣ります。
旧型レンズのため注意点はありますが、画質面では評価の高いマクロレンズとなっています。
※このレンズはボディ内AFモーターがないD3000・D5000系の機種ではAFが動作しません。
※画質評価はimaging-resource.comのレビューを参考にしています。
- フォトヨドバシのレビュー
質量: 440g
最短撮影距離: 0.219m
最大撮影倍率: 1.0倍
フィルター径: 62mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 7枚
最小絞り: F32
インナーフォーカス: –
フルタイムMF: –
AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
1998年発売の、60mmF2.8マイクロレンズになります。
- 解像力は開放F2.8から良好レベルで、F4.0~F5.6で中央部がシャープになります。旧型の60mmF2.8Dよりピークの解像力は劣るとされていますが、開放から全域で解像感が高いので使いやすい特徴があります。
- AFは無音で非常に高速に動作します。マクロレンズが苦手とする無限遠と接写間であっても十分な反応速度になります。
- 色収差は中程度に発生します。
- 色収差は中程度に発生します。
- ボケ味の評価は高く、被写体の前後ともに柔らかいボケ味となっています。玉ボケは開放では口径食が発生します。
ナノクリスタルコートにより逆光耐性に強く、インナーフォーカスなど使い勝手のバランスがよいマクロレンズとなっています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- フォトヨドバシのレビュー
質量: 425g
最短撮影距離: 0.185m
最大撮影倍率: 1.0倍
フィルター径: 62mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F32
インナーフォーカス: ◯
フルタイムMF: ◯
AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
2006年発売の、105mmF2.8マイクロレンズになります。手ブレ補正搭載になります。
- 解像力は開放F2.8から全域でシャープで、F4~F8までは非常にシャープになります。
- AF速度は高速で動作すると評価されています。ただ口コミでは迷うことがあるという意見も見受けられます。
- 周辺減光は開放F2.8で中程度の発生があります。
- 色収差はまずまず良好となっています。
- ボケは柔らかいので中望遠レンズとしても活用できます。
画質評価は高いレンズですが、比較されるシグマのMACRO 105mm F2.8 EX DG OS HSMに比べると、価格帯が高い点はデメリットになります。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- フォトヨドバシのレビュー
質量: 750g
最短撮影距離: 0.314m
最大撮影倍率: 1.0倍
フィルター径: 62mm
手ブレ補正: ◯
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F32
インナーフォーカス: ◯
フルタイムMF: ◯
Ai AF Micro-Nikkor 200mm f/4D IF-ED
1993年発売の、Dタイプ200mmマイクロレンズになります。20万円近い価格帯で、1,190gという重量級レンズになります。
- 解像力は開放F4からシャープで、この解像感がF11まで継続されます。
- Dレンズのため内部AFモーターがなくAF時は動作音があります。また焦点距離が長いためAF速度も遅くなります。
- 周辺減光は少なく、色収差もよく抑えられて優れています。
AFは遅いですが、このレンズは三脚を使用したMFで合わせる使い方が多くなると思われます。
200mmのためボケ量は非常に大きく、焦点距離の短いマクロレンズではできない表現力があります。
重量があるので扱いは上級者向けですが、個性的なマクロレンズとなっています。
※このレンズはボディ内AFモーターがないD3000・D5000系の機種ではAFが動作しません。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- フォトヨドバシのレビュー
質量: 1,190g
最短撮影距離: 0.5m
最大撮影倍率: 1.0倍
フィルター径: 62mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F32
インナーフォーカス: ◯
フルタイムMF: –
SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD (F017)
定番人気となっているタムロンのマクロレンズ、「タムキュー」のFマウント対応2016年モデルになります。
手ブレ補正搭載でシフトブレにも対応し、また防塵防滴仕様となっています。
- 解像力は開放F2.8から中央部はシャープで周辺部はまずまず良好、F4~F8に絞ると全域でシャープになります。2013年発売の旧型タムキュー(Model F004)と比べて手ブレ補正が強化され、周辺部の画質向上が大きな進化となっています。
- AF時は動作音があり、AF速度はまずまずの評価となっています。
- 周辺減光は開放F2.8で中程度発生し、色収差はよく抑えられています。
- 逆光耐性は良い評価となっています。
- 前ボケは柔らかいですが、後ボケは固い印象です。
比較的安価で画質面も良く、人気のマクロレンズとなっています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- フォトヨドバシのレビュー(レビューはキヤノン版)
※Amazonはキヤノン用・ソニー用レンズも表示されます。
質量: 600g
最短撮影距離: 0.3m
最大撮影倍率: 1.0倍
フィルター径: 62mm
手ブレ補正: ◯
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F32
インナーフォーカス: ◯
フルタイムMF: ◯
MACRO 105mm F2.8 EX DG OS HSM
2011年発売の、シグマ製Fマウント対応マクロレンズになります。手ブレ補正搭載になります。
- 解像力は開放では中央部は良好ですが周辺部はやや甘い描写になります。F5.6~F8までは全体的に解像度が上がります。
- 周辺減光は開放F2.8で中程度発生し、色収差はよく抑えられています。
- 玉ボケは開放で口径食が発生しますが、ボケ味は柔らかく良い評価となっています。
- AF速度はまずまず速く、少し動作音があります。
ニコン純正のAF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-EDと比べて安く入手できるのはメリットになります。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。(レビューはキヤノン版)
- フォトヨドバシのレビュー(レビューはキヤノン版)
質量: 725g
最短撮影距離: 0.312m
最大撮影倍率: 1.0倍
フィルター径: 62mm
手ブレ補正: ◯
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F22
インナーフォーカス: ◯
フルタイムMF: ◯
4. Fマウント(DXフォーマット)
- D500、D7500、D5600、D3500
- レンズの組み合わせはマウント互換表でまとめています。
発売時期 | 価格 | Amazon評価 | 最大径×長さ | 質量 | 最短撮影距離 | 最大撮影倍率 | フィルター径 | 手ブレ補正 | 絞り羽根枚数 | 最小絞り | インナーフォーカス | フルタイムMF | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
AF-S DX Micro NIKKOR 85mm f/3.5G ED VR | 2009年12月 | 5.5~7万円 | 73×98.5mm | 355g | 0.286m | 1.0倍 | 52mm | ◯ | 9枚 | F32 | ◯ | ◯ | |
AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G | 2011年8月 | 2~3万円 | 68.5×64.5mm | 235g | 0.163m | 1.0倍 | 52mm | – | 7枚 | F22 | – | ◯ | |
SP AF60mm F/2 Di II LD [IF] MACRO 1:1 (Model G005) |
2009年8月 | 3~4万円 | 73x80mm | 390g | 0.23m | 1.0倍 | 55mm | – | 7枚 | F22 | ◯ | ◯ |
AF-S DX Micro NIKKOR 85mm f/3.5G ED VR
2009年に発売された、ニコンDXフォーマットで初めてのマクロレンズになります。手ブレ補正を搭載しています。
APS-C機で127.5mm相当の画角(35mm換算)となり、中望遠の画角になります。最短撮影距離が0.286mなので被写体と距離を空けて接写ができるのが特徴です。
また開放F値を3.5に抑えているのでレンズは小型で355gと軽量化されています。
- 解像力は開放から全域で良好レベルで、F5.6で中央部がシャープになりますがF11までほぼ均一な画質が継続されます。
- 周辺減光は開放F3.5で中程度発生し、色収差はよく抑えられています。
初心者にも使いやすいレンズですが、開放F値が3.5のため単焦点レンズとして使うにはボケ量は小さくなる点はデメリットになります。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
質量: 355g
最短撮影距離: 0.286m
最大撮影倍率: 1.0倍
フィルター径: 52mm
手ブレ補正: ◯
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F32
インナーフォーカス: ◯
フルタイムMF: ◯
AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G
2011年発売の、APS-C機で約60mm相当の画角となるマクロレンズになります。235gという軽量レンズになります。
- 解像力は中央部は開放から良好レベルで周辺部は甘くなっています。F4~F8に絞ると中央部はシャープになり、周辺部は良好になります。
- 色収差は絞るほどに発生があり、周辺減光は開放で中程度の発生があります。
- 前ボケは若干固めですが後ボケは柔らかい表現になります。
- AF速度はマクロレンズとしても遅めになります。
注意点としては焦点距離が短いレンズでインナーフォーカスが非対応のため、マクロ撮影では被写体と接触しないように確認する必要があります。
小型軽量で2~3万円と入手しやすい価格なので、初心者向けのマクロレンズとなっています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- フォトヨドバシのレビュー
質量: 235g
最短撮影距離: 0.163m
最大撮影倍率: 1.0倍
フィルター径: 52mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 7枚
最小絞り: F22
インナーフォーカス: –
フルタイムMF: ◯
SP AF60mm F/2 Di II LD [IF] MACRO 1:1 (Model G005)
2009年発売の、タムロン製DXフォーマット用マクロレンズになります。35mm換算で約90mm相当の画角になります。
人気マクロレンズ「タムキュー」をAPS-C版として発売したレンズで、手ブレ補正はありませんが開放F値2.0という大口径が特徴になっています。
- 解像力は開放F2.0では四隅は甘くなりますが中央・周辺部は良好レベルとなります。F4~F8は全体的に向上して中央・周辺部はシャープになります。
- 色収差は少し発生し、周辺減光は開放付近で中程度に発生します。
- ボケは柔らかい印象で、玉ボケは開放で口径食が大きく目立ちます。
- AFは動作音があり、AF精度は口コミでは迷うことがあるとも書かれています。
APS-C機で100mm前後のマクロレンズはAF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G EDがありましたが、このレンズによって安価に入手できるようになりました。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- フォトヨドバシのレビュー
※Amazonはキヤノン用・ソニー用レンズも表示されます。
質量: 390g
最短撮影距離: 0.23m
最大撮影倍率: 1.0倍
フィルター径: 55mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 7枚
最小絞り: F22
インナーフォーカス: ◯
フルタイムMF: ◯
5. まとめ
マクロレンズは目で見えないマクロの世界はもちろん、それ以外にもテーブルフォトや通常の単焦点レンズとしても活用できます。
お気に入りの1本を見つけて撮影を楽しんでみてください。
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マクロレンズの使い方や用語はこちらで解説しています。
初めての【マクロ写真】マクロレンズの使い方と用語解説