ニコン製カメラで使える中望遠単焦点レンズを一覧でご紹介しています。
焦点距離85mm~135mmから人気のレンズを集め、同じ焦点距離ごとにレンズを比較できるようにしています。
ノーノちゃん
コヤくん
その他の焦点距離は以下のページでまとめています。
初めて交換レンズを行う方は専門用語を知っておく必要があります。
初心者でもわかる!間違えない【交換レンズの選び方】
1. 中望遠単焦点レンズ一覧
ニコン機で使える中望遠単焦点レンズをマウントごとに分けてご紹介します。
またそれぞれレンズの特徴を、口コミや各情報サイトをもとにまとめています。
マウント目次 | |
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Zマウント | Fマウント |
2. Zマウント
- Z7II、Z6II、Z5、Z50
- マウントアダプターFTZを使用することで、Fマウントレンズを装着することもできます。
- レンズの組み合わせはnikonマウント互換表でまとめています。
発売時期 | 価格 | Amazon評価 | 最大径×長さ | 質量 | 最短撮影距離 | 最大撮影倍率 | フィルター径 | 手ブレ補正 | 絞り羽根枚数 | 最小絞り | |
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NIKKOR Z 85mm f/1.8 S | 2019年9月 | 9~11万円 | 75x99mm | 470g | 0.8m | 0.12倍 | 67mm | – | 9枚 | F16 |
NIKKOR Z 85mm f/1.8 S
2019年発売の、Zマウントの85mm単焦点レンズになります。高品位の「S-Line」シリーズになります。
- 解像力は開放から中央・周辺部ともにシャープで、中央部はF4、周辺部はF5.6でさらにシャープになります。
- 色収差は抑えられていて、周辺減光は85mmとしては標準レベルになります。
- ボケ味は柔らかく、玉ボケは年輪ボケのない綺麗な形をしています。
- 口径食は開放F1.8付近で発生します。
- 逆光耐性は絞った際に発生しやすくなります。
S-Lineシリーズは画質評価が高いレンズが多く、この85mmもポテンシャルが高いレンズとなっています。
※画質評価はdigitalcameraworld.comのレビューを参考にしています。
質量: 470g
最短撮影距離: 0.8m
最大撮影倍率: 0.12倍
フィルター径: 67mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F16
3. Fマウント
- D6、Df、D850、D780、D500、D7500、D5600、D3500
- レンズの組み合わせはマウント互換表でまとめています。
発売時期 | 価格 | Amazon評価 | 最大径×長さ | 質量 | 最短撮影距離 | 最大撮影倍率 | フィルター径 | 手ブレ補正 | 絞り羽根枚数 | 最小絞り | |
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AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G | 2010年9月 | 18~21万円 | 86.5x84mm | 595g | 0.85m | 0.11倍 | 77mm | – | 9枚 | F16 | |
AF-S NIKKOR 85mm f/1.8G | 2012年2月 | 5.5~6万円 | 80x73mm | 350g | 0.8m | 0.12倍 | 67mm | – | 7枚 | F16 | |
SP 85mm F/1.8 Di VC USD (Model F016) |
2016年3月 | 8~9万円 | 84.8×88.8mm | 660g | 0.8m | 0.14倍 | 67mm | ◯ | 9枚 | F16 | |
85mm F1.4 DG HSM | 2016年11月 | 12~13万円 | 94.7×126.2mm | 1,130g | 0.85m | 0.12倍 | 86mm | – | 9枚 | F16 | |
AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED | 2016年8月 | 20~22万円 | 94.5x106mm | 985g | 1.0m | 0.13倍 | 82mm | – | 9枚 | F16 | |
105mm F1.4 DG HSM | 2018年6月 | 15~17万円 | 115.9×131.5mm | 1,645g | 1.0m | 0.12倍 | 105mm | – | 9枚 | F16 | |
Ai AF DC-Nikkor 135mm f/2D | 1995年12月 | 14~16万円 | 79x120mm | 815g | 1.1m | 0.13倍 | 72mm | – | 9枚 | F16 | |
135mm F1.8 DG HSM | 2017年4月 | 12~14万円 | 91.4×114.9mm | 1,130g | 0.875m | 0.2倍 | 82mm | – | 9枚 | F16 |
※シグマ製レンズの仕様はシグママウントでの数値になります。
AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G
2010年発売の、大口径F1.4の85mm単焦点レンズになります。
- 解像力は開放では中央・周辺部はまずまず良好レベルで、F4に絞ると全域でシャープになります。旧型のNikon 85mm f/1.4Dに比べて周辺部の画質が大きく向上しています。
- 色収差はよく抑えられていて、周辺減光は開放F1.4では大きくF2.0まで目立ちます。また口径食も開放付近で発生します。
- ボケの綺麗さは評価の高かった旧型の85mmF1.4Dに劣らず綺麗で、様々な海外サイトでも評価されています。
開放はカリカリの描写ではありませんが、背景のボケは柔らかくポートレートに適したレンズとなっています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- フォトヨドバシのレビュー
質量: 595g
最短撮影距離: 0.85m
最大撮影倍率: 0.11倍
フィルター径: 77mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F16
AF-S NIKKOR 85mm f/1.8G
2012年発売の、F1.8シリーズの85mm単焦点レンズになります。350gと軽量で6万円程度と比較的安価で入手できるレンズになります。
- 解像力は中央部は開放からシャープで、周辺部はまずまず良好です。F2.8~F5.6に絞ると全域で少し向上します。
- 色収差は抑えられていて、旧型の85mm f/1.8Dで発生したパープルフリンジは見られません。
- 前ボケ・後ボケともに柔らかボケ味を表現することができます。
- 玉ボケは開放で口径食が見られ、F4以降は円形ではなく多角形になる傾向があります。
F1.8Gシリーズは比較的安価で画質が良く、この85mmF1.8レンズも同様に評価が高くなっています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- フォトヨドバシのレビュー
質量: 350g
最短撮影距離: 0.8m
最大撮影倍率: 0.12倍
フィルター径: 67mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 7枚
最小絞り: F16
SP 85mm F/1.8 Di VC USD (Model F016)
2016年発売の、タムロンのFマウント対応85mm単焦点レンズになります。手ブレ補正搭載が特徴となります。
- 解像力は中央部は開放からシャープ、周辺部は良好程度ですがF2.8~F4で向上し、全域でシャープになります。
- AFは口コミでは良い評価が多いですが、中にはAF調整が必要な例もありました。このあたりはサードパーティ製のデメリットになります。
- 開放での周辺減光は標準的なレベルです。
- 玉ボケは開放で口径食が見られ、画面全体の玉ボケは渦巻き状になる傾向があります。
- 後ボケは綺麗ですが、前ボケはやや固いと評価されています。
85mm単焦点としては珍しい手ブレ補正搭載で、開放からシャープで使いやすいレンズとなっています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- デジカメWatchのレビュー
質量: 660g
最短撮影距離: 0.8m
最大撮影倍率: 0.14倍
フィルター径: 67mm
手ブレ補正: ◯
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F16
85mm F1.4 DG HSM
2016年発売の、シグマが究極のポートレートレンズとして発売した85mm単焦点レンズになります。1,130gの重量級レンズになります。
- 解像力は開放F1.4から画面全域でシャープで、F2.0に絞ると中央部はさらに解像度が高くなり、F5.6では四隅もさらに向上します。中央~四隅まで画質差が小さく均一に高画質であることがこのレンズの特徴となっています。
- 周辺減光は開放F1.4で中程度に発生します。
- 色収差は非常に少なく、玉ボケは開放の周辺で口径食が発生します。
- 後ボケは柔らかく、前ボケはやや固いと評価されています。
- サードパーティ製のためAF精度はピント調整が必要な場合があります。
重さはデメリットになりますが、光学性能を優先させた個性的なレンズとなっています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- デジカメWatchのレビュー(レビューはキヤノン版)
最大径×長さ: 94.7×126.2mm
質量: 1,130g
最短撮影距離: 0.85m
最大撮影倍率: 0.12倍
フィルター径: 86mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F16
AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED
2016年発売の、当時世界初となる105mmで開放F値1.4を実現したレンズになります。
- 解像力は開放から画面全域で非常にシャープで、この解像力がF8まで継続されます。評価サイトではこれまでテストをしたレンズで最高レベルの解像力としています。
- 周辺減光は開放で発生し、F2.8で小さくなります。
- 倍率色収差はよく抑えられています。
- ボケは被写体の前後ともに柔らかく、じんわりと広がるような印象を受けます。
- 玉ボケは綺麗ですが、開放付近での口径食は大きく目立ちます。
このレンズは20万円オーバーのハイグレードなレンズで、開放から高い解像力と大きなボケ味が魅力のレンズとなっています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
質量: 985g
最短撮影距離: 1.0m
最大撮影倍率: 0.13倍
フィルター径: 82mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F16
105mm F1.4 DG HSM
2018年に発売したシグマの105mm単焦点レンズです。ボケ味にこだわった「ボケマスター」という名で知られているレンズになります。
重量は1,645g、フィルター径は105mmという巨大なレンズで三脚座も付いています。
- 解像力は中央部は開放からシャープで、四隅はまずまず良好ですがF2.8で全域でシャープになります。LensTip社のテストでは、純正AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDよりも解像力は上回っているとしています。
- 色収差はよく抑えられ、口径食は開放で発生しますがF2で解消します。
- 周辺減光は開放から大きめに発生します。
- AF速度は遅めで精度は純正レンズより劣り、周辺の測距点ではAF精度が落ちるとされています。
非常に重いレンズですが、解像力にこだわった個性的なレンズとなっています。
※画質評価はlenstip.comのレビューを参考にしています。
※Amazonはキヤノン用・ソニー用レンズも表示されます。
最大径×長さ: 115.9×131.5mm
質量: 1,645g
最短撮影距離: 1.0m
最大撮影倍率: 0.12倍
フィルター径: 105mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F16
Ai AF DC-Nikkor 135mm f/2D
1995年発売の、ボケ味を変化させるDC(Defocus Image Control)機構を搭載した135mm単焦点レンズになります。
- 解像力は開放F2から中央部はシャープで周辺部はまずまず良好で、F2.8~F8は全域でシャープになります。中央と四隅の画質差が小さいことが特徴です。
- 色収差はよく抑えられていて、歪曲収差はほぼありません。
- レンズ内モーターがないDタイプレンズのため、AF速度はボディの性能が影響することになります。
- 逆光耐性には弱く、フレア等が出やすくなる傾向があります。
DCリングは前ボケまたは後ボケのどちらかを選び、球面収差をコントロールすることでソフトフォーカス効果を演出することができます。
このレンズ以降135mm単焦点で後継レンズは登場しておらず、古いレンズですが現行モデルとなっています。
※このレンズはボディ内AFモーターがないD3000・D5000系の機種ではAFが動作しません。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- フォトヨドバシのレビュー
質量: 815g
最短撮影距離: 1.1m
最大撮影倍率: 0.13倍
フィルター径: 72mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F16
135mm F1.8 DG HSM
2017年に発売された、シグマのFマウント対応135mm単焦点レンズになります。1,130gと重量級のレンズになります。
5000万画素以上の超高画素に対応するレンズとして登場しました。
- 解像力は中央部は開放から非常にシャープで、周辺部と四隅も良好レベルの画質です。F2.8~F5.6では全域でシャープになります。
- 周辺減光は開放で発生しますが、このスペックとしては弱くなっています。
- 色収差はよく抑えられていて、玉ボケの輪郭に収差も見られません。
- 開放付近では口径食が発生しています。
現代レンズらしい、開放から解像力が高く色収差が抑えられた描写となっています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- フォトヨドバシのレビュー(レビューはソニー版)
最大径×長さ: 91.4×114.9mm
質量: 1,130g
最短撮影距離: 0.875m
最大撮影倍率: 0.2倍
フィルター径: 82mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F16
4. まとめ
ニコンの中望遠単焦点レンズは、入手しやすい価格帯から20万円クラスのハイグレードレンズまで幅広いラインナップがあります。
またタムロンやシグマの個性的なレンズも増えているので、自分の撮影スタイルに合った1本を見つけてくださいね。
- ZマウントはマウントアダプターFTZでFレンズが装着可