このページでは、キヤノン製カメラで使える標準単焦点レンズをご紹介しています。
焦点距離35mm~50mmから人気のレンズを集め、同じ焦点距離の単焦点レンズを一覧表で比較できるようにしています。
ノーノちゃん
コヤくん
その他の焦点距離は以下のページでまとめています。
初めて交換レンズを行う方は専門用語を知っておく必要があります。
初心者でもわかる!間違えない【交換レンズの選び方】
1. 標準単焦点レンズ一覧
キヤノン機で使える標準単焦点レンズをマウントごとに分けてご紹介します。
またそれぞれレンズの特徴を、口コミや各情報サイトをもとにまとめています。
マウント目次 | |
---|---|
RFマウント | EFマウント |
EF-Sマウント | EF-Mマウント |
2. RFマウント
- EOS R3、EOS R5、EOS R6、EOS R、EOS RP
発売時期 | 価格 | Amazon評価 | 最大径×長さ | 質量 | 最短撮影距離 | 最大撮影倍率 | フィルター径 | 手ブレ補正 | 絞り羽根枚数 | 最小絞り | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
RF35mm F1.8 マクロ IS STM | 2018年11月 | 6~7万円 | 74.4×62.8mm | 305g | 0.17m | 0.5倍 | 52mm | ◯ | 9枚 | F22 | |
RF50mm F1.2 L USM | 2018年10月 | 27~30万円 | 89.8x108mm | 950g | 0.4m | 0.19倍 | 77mm | – | 10枚 | F16 | |
RF50mm F1.8 STM | 2020年12月 | 3万円 | – | 69.2×40.5mm | 160g | 0.3m | 0.25倍 | 43mm | – | 7枚 | F22 |
RF35mm F1.8 MACRO IS STM
2018年にEOS Rとともに発表された、手ブレ補正搭載の広角標準のレンズになります。
手ブレ補正は5段分と強力で、最大撮影倍率0.5倍のハーフマクロとしても使えます。
- 解像力は開放では中央から四隅まで良好で、F4では中央部がシャープになります。画面全域で画質差が少ないのが特徴になります。
- 周辺減光は開放F1.8で3.8EVと非常に大きく、レンズ補正である程度軽減されます。
- 歪曲収差は樽型1%程度でほぼ影響はありません。
- 倍率色収差は少ないですが、軸上色収差は目立ちます。
- 後ボケはとても柔らかく、前ボケは二重線が出やすい傾向です。
- 玉ボケは綺麗です。ただ開放では口径食が強く発生します。
- AFは比較的静かですが、USMではないので迷った場合などは駆動音がします。
小型レンズのため周辺減光などデメリットはありますが、スナップ撮影に適していて接写も楽しめるレンズとなっています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- デジカメWatchのレビュー
重量: 305g
最短撮影距離: 0.17m
最大撮影倍率: 0.5倍
フィルター径: 52mm
手ブレ補正: ◯
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F22
RF50mm F1.2 L USM
2018年にEOS Rとともに発表された、標準の50mm単焦点レンズになります。開放F1.2という大口径のため大型で重量は950gとなっています。
- 解像力は開放F1.2から画面全域でシャープです。F1.4~F8まではさらに解像力が向上します。
- AFは高速で、開放時は暗い場所でも合焦精度が良いとされています。
- 開放F1.2では大きめの周辺減光があります。
- 周辺減光は開放で3.3EVと大きく、F2で軽減されます。
- 逆光耐性は強くゴースト・フレアを防いでいます。
- 倍率色収差は抑えられていて、軸上色収差は開放F1.2のみ発生する程度で対処されています。
- ボケ味は柔らかく、玉ボケは綺麗ですが開放F1.2は口径食は目立ちます。
ハイグレードな価格帯のレンズですが、F1.2という大口径で開放から解像力が高い光学性能となっています。
※画質評価はcameralabs.com、photographylife.comのレビューを参考にしています。
重量: 950g
最短撮影距離: 0.4m
最大撮影倍率: 0.19倍
フィルター径: 77mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 10枚
最小絞り: F16
RF50mm F1.8 STM
2020年12月発売の、標準の50mm単焦点レンズになります。
EFマウントで撒き餌レンズと呼ばれたEF50mm F1.8 STMのRF版レンズで、小型・軽量、そして低価格であることが特徴となっています。
- 解像力は、開放は中央部は良好で四隅は甘くなります。F2.8で中央部はシャープに向上し、F5.6~F8まで絞ると四隅もシャープになります。旧型のEF50mmF1.8と比べて開放の周辺・四隅がわずかに向上しています。
- AFは静かですが、録画時はモーターノイズを拾う可能性があります。
- 開放の周辺減光は大きく発生します。
- フレア耐性は良くなっています。
- 歪曲収差の発生はごくわずかです。
解像感は開放で周辺部が向上しているものの、基本的には旧型のEF50mmF1.8と似た印象となっています。
ボケ味は価格帯なりのレンズという印象で、草木のサンプル画像ではうるさく感じます。
EOS R5/R6に装着すると7.0段の手ブレ補正効果が得られるのは大きなメリットです。
※画質評価はdigitalcameraworld.com、the-digital-picture.comのレビューを参考にしています。
重量: 160g
最短撮影距離: 0.3m
最大撮影倍率: 0.25倍
フィルター径: 43mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 7枚
最小絞り: F22
3. EFマウント(フルサイズ)
- EOS(1D X Mark III、5D Mark IV、6D Mark II)
発売時期 | 価格 | Amazon評価 | 最大径×長さ | 質量 | 最短撮影距離 | 最大撮影倍率 | フィルター径 | 手ブレ補正 | 絞り羽根枚数 | 最小絞り | |
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EF35mm F2 IS USM | 2012年12月 | 6~7万円 | 77.9×62.6mm | 335g | 0.24m | 0.24倍 | 67mm | ◯ | 8枚 | F22 | |
EF35mm F1.4L II USM | 2015年9月 | 21~23万円 | 80.4×105.5mm | 760g | 0.28m | 0.21倍 | 72mm | – | 9枚 | F22 | |
35mm F1.4 DG HSM | 2012年11月 | 8~9万円 | 77×94mm | 665g | 0.3m | 0.19倍 | 67mm | – | 9枚 | F16 | |
SP 35mm F/1.8 Di VC USD (Model F012) |
2015年9月 | 5~6万円 | 80.4×80.8mm | 480g | 0.2m | 0.4倍 | 67mm | ◯ | 9枚 | F16 | |
EF40mm F2.8 STM | 2012年6月 | 1.5~2万円 | 68.2×22.8mm | 130g | 0.3m | 0.18倍 | 52mm | – | 7枚 | F22 | |
40mm F1.4 DG HSM | 2018年11月 | 11~12万円 | 87.8x131mm | 1,200g | 0.4m | 0.15倍 | 82mm | – | 9枚 | F16 | |
SP 45mm F/1.8 Di VC USD (Model F013) |
2015年9月 | 4~5万円 | 80.4×91.7mm | 540g | 0.29m | 0.29倍 | 67mm | ◯ | 9枚 | F16 | |
EF50mm F1.4 USM | 1993年 | 4~5万円 | 73.8×50.5mm | 290g | 0.45m | 0.15倍 | 58mm | – | 8枚 | F22 | |
EF50mm F1.2L USM | 2007年1月 | 14~16万円 | 85.8×65.5mm | 590g | 0.45m | 0.15倍 | 72mm | – | 8枚 | F16 | |
EF50mm F1.8 STM | 2015年5月 | 1.5~2万円 | 69.2×39.3mm | 160g | 0.35m | 0.29倍 | 49mm | – | 7枚 | F22 | |
50mm F1.4 DG HSM | 2014年4月 | 8~9万円 | 85.4×99.9mm | 815g | 0.4m | 0.18倍 | 77mm | – | 9枚 | F16 | |
Planar T * 1.4/50 ZE | 2009年2月 | 6.5~7.5万円 | 66×45mm | 330g | 0.45m | 0.15倍 | 58mm | – | 9枚 | F16 |
※シグマ製レンズの仕様はシグママウントでの数値になります。
EF35mm F2 IS USM
2012年発売の、広角寄り標準単焦点レンズになります。手ブレ補正搭載をUSMでスムーズなAFが特徴です。
- 解像力は開放F2では画面全域で標準~良好レベルです。F2.8で中央部はシャープになり、F4で四隅も向上します。
- 周辺減光は開放F2で2.3EVと大きく発生しますが、F2.8で抑えられます。
- 歪曲収差は少なく、樽型歪みは1%弱となっています。
- 倍率色収差はよく抑えられ、軸上色収差は開放で中程度の発生があります。
- 後ボケは柔らかく、前ボケはやや固くなります。
- 逆光耐性は強くフレアとゴーストは防いでいます。
- AFは高速で無音動作です。
このレンズは欠点の少ないレンズと評価されていて、重さ335gなので扱いやすく、スナップ撮影に便利なレンズとなっています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
重量: 335g
最短撮影距離: 0.24m
最大撮影倍率: 0.24倍
フィルター径: 67mm
手ブレ補正: ◯
絞り羽根枚数: 8枚
最小絞り: F22
EF35mm F1.4L II USM
2015年発売の高品位な35mmLレンズになります。防塵防滴仕様で、F1.4の大口径で色にじみを軽減する「BRレンズ」を採用しています。
- 解像感は中央部は開放F1.4からシャープで、F2~F4は非常に高い解像力になります。四隅は開放では良好レベルですがF2.8からシャープになります。
- AFは高速で開放F1.4でも精度が安定しています。
- 軸上色収差はよく抑えられていて開放F1.4から目立ちません。
- コマ収差はF1.4でも軽減されています。
- 歪曲収差は1%以下と小さく影響がないレベルです。
- 周辺減光は開放で少し発生します。
- 逆光耐性は評価サイトによってはフレアが目立つことがあります。
ハイグレードな価格帯ですが、解像感はクラス最高評価となっています。色収差や歪曲収差も抑えられて多くの評価サイトから支持されています。
※画質評価はlenstip.comのレビューを参考にしています。
重量: 760g
最短撮影距離: 0.28m
最大撮影倍率: 0.21倍
フィルター径: 72mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F22
35mm F1.4 DG HSM
2012年に発売された、シグマのEFマウント対応35mmレンズになります。
画質はシグマの単焦点レンズとして最高クラスとされています。
- 解像力は開放F1.4で中央~周辺部まで良好レベルで、F2で中央部がシャープになり、F4~F8は画面全域でシャープになります。
- 周辺減光は開放F1.4で大きめに発生し、F2.0まで目立ちます。
- 歪曲収差は樽型1%未満でほぼ影響はありません。
- 倍率色収差はよく抑えられ、軸上色収差は開放で少し発生します。
- サードパーティ製のためAF速度は純正レンズより劣ります。
- 前ボケ・後ボケともに柔らかく、玉ボケの輪郭も目立たない印象です。
比較対象の評価が高いキヤノン純正EF35mm F1.4L II USMに対して、このレンズも高い評価を受けています。
しかも純正の半額となる10万円以下で入手できるのは、大きなメリットになっています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
最大径×長さ: 77×94mm
重量: 665g
最短撮影距離: 0.3m
最大撮影倍率: 0.19倍
フィルター径: 67mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F16
SP35mm F/1.8 Di VC USD (Model F012)
タムロン製のEFマウント対応35mm単焦点レンズになります。
手ブレ補正搭載で、防塵防滴仕様、最大撮影倍率0.4倍のハーフマクロ撮影までできるのが特徴です。
- 解像力は開放F1.8では中央部はシャープで、四隅は甘くなります。F4~F8は四隅も良好レベルになります。
- AF速度はキヤノン純正レンズよりやや劣る印象です。
- 周辺減光は開放F1.8で2EVの大きな減光があり、F2.8まで多少目立ちます。
- 色収差の発生は中程度で、明度差の部分はパープルフリンジが発生します。
- 歪曲収差は樽型0.7%程度と影響はほぼありません。
- 前ボケ・後ボケともに柔らかいボケ味になっています。
- 玉ボケは年輪ボケが現れています。
画質は標準的な評価となっていますが、手ブレ補正やハーフマクロなど機能は豊富で、比較的安価なところもメリットになっています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- TAMRON MAGのレビュー
- デジカメWatchのレビュー
重量: 480g
最短撮影距離: 0.2m
最大撮影倍率: 0.4倍
フィルター径: 67mm
手ブレ補正: ◯
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F16
EF40mm F2.8 STM
2012年6月発売の、40mm薄型レンズになります。標準レンズですが50mmよりは35mmに近い表現になります。
重量130gの小型軽量で、また2万円程度で購入できる点も特徴となっています。
- 解像力は開放F2.8では中央部はシャープで、四隅は良好となっています。絞ると全体的に少しずつ向上します。
- 周辺減光は開放で1.7EVとやや大きく発生します。
- 倍率色収差はごくわずかで、軸上色収差も開放時に少し発生する程度です。
- 歪曲収差は樽型0.6%と目立つ影響はありません。
- ボケ味は前ボケがやや固いですが良好な評価です。
- 玉ボケは開放で口径食が目立ちます。
- AFは少し駆動音があり、あまり速いレンズではありません。
薄型設計のレンズですが、色収差は抑えられて開放からシャープなので使いやすくなっています。
さらに低価格のため人気があり、初心者から上級者まで持っておきたい1本となっています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- フォトヨドバシのレビュー
重量: 130g
最短撮影距離: 0.3m
最大撮影倍率: 0.18倍
フィルター径: 52mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 7枚
最小絞り: F22
40mm F1.4 DG HSM
2018年発売の、シグマ製EFマウント対応40mm単焦点レンズになります。ハイエンド・シネレンズをスチルに転用した特徴があり、防塵防滴仕様です。
重量は1.2kgという光学性能を最優先させた設計になります。
- 解像力は開放F1.4から画面全域でシャープで、F2~F8は特に解像力が高くなり均一した高画質が維持されます。
- 開放の周辺減光は大きめで、F4で解消します。
- 歪曲収差は補正されて歪みの影響はありません。
- 色収差はよく抑えられていて、開放時のハイライト部分でも目立ちません。
- コマ収差は開放の隅でわずかに発生しますが優れているレベルです。
- AFは静かで高速に動作します。
- ボケ味はとても柔らかい印象です。
- 玉ボケは開放時に大きな口径食が発生します。
光学性能を重視したレンズだけあって、開放から画面全域でシャープという驚異の性能です。
ただ重量も破格なので扱いは難しく、ユーザーを選びそうなレンズです。
※画質評価はthe-digital-picture.comのレビューを参考にしています。
最大径×長さ: 87.8x131mm
重量: 1,200g
最短撮影距離: 0.4m
最大撮影倍率: 0.15倍
フィルター径: 82mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F16
SP45mm F1.8 Di VC USD
タムロン製EFマウント対応45mmレンズになります。手ブレ補正搭載、30cmまで寄れる近接性能、防塵防滴仕様と多機能なスペックになります。
- 画質は開放では中央部は良好レベルで、四隅はやや甘くなります。F4~F8までは全体的に向上し、F5.6がピークになります。
- 周辺減光は開放で発生し、F4までやや目立ちます。
- 歪曲収差は0.58%と小さく、ほぼ影響はありません。
- 開放で色収差は標準的に発生し、明度差の部分ではパープルフリンジになります。
- AF速度は平均約0.7秒と純正レンズより遅くなります。
- 逆光耐性は平均的な性能となっています。
- ボケの評価は良く、玉ボケは開放時に口径食が発生します。、
同時発売のSP35mmと並んでデザインが一新され、新生タムロンレンズという印象です。手ブレ補正がついて画質評価も良く、使いやすいレンズとなっています。
※画質評価はlenstip.comのレビューを参考にしています。
重量: 540g
最短撮影距離: 0.29m
最大撮影倍率: 0.29倍
フィルター径: 67mm
手ブレ補正: ◯
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F16
EF50mm F1.4 USM
1993年発売で後継レンズが出ていない、フィルム時代の50mm単焦点レンズになります。開放F1.4で290gという小型軽量が特徴です。
- 解像力は開放F1.4では中央部はやや甘く、四隅は解像度不足になります。絞るごとに改善しますが、F4で中央部は良好レベル、四隅も良好に近くなります。
- 倍率色収差は少ないですが軸上色収差は開放で発生します。明度差の部分ではパープルフリンジが目立ちます。
- 周辺減光は開放F1.4では2.7EVと非常に大きく発生します。
- 逆光耐性も低いのでフレアゴーストが出やすくなります。
- 歪曲収差は樽型1.1%とほぼ影響はありません。
- ボケ味はまずまずの評価(後ボケが少し悪い)で、玉ボケは開放で口径食が発生します。
- AFの速度や精度は許容範囲です。
旧型レンズということもあり、画質評価をすると厳しい結果となっています。
ただボケ量は大きく、フレアなどはポートレートで雰囲気を出すこともできます。オールドレンズ的に上手く扱うことがポイントになりそうです。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- フォトヨドバシのレビュー
重量: 290g
最短撮影距離: 0.45m
最大撮影倍率: 0.15倍
フィルター径: 58mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 8枚
最小絞り: F22
EF50mm F1.2L USM
2007年に発売された、超大口径F1.2の50mmレンズになります。高品位なLレンズで防塵防滴仕様になります。
- 解像力は開放F1.2では中央部は甘く、周辺・四隅は解像度不足になります。F2.8に絞ると中央部はシャープになりますが、周辺・四隅はピークのF5.6でも良好以下となります。
- AFはクセがあるようで、フォーカスシフトが起きるため近接撮影では工夫が必要です。
- 周辺減光は開放F1.2では2.7EVと大きくなりますが、F2以上で軽減されます。
- 歪曲収差は樽型1.5%と中程度の発生があります。
- 倍率色収差は単焦点レンズとしては大きく発生し、軸上色収差は開放付近で発生します。
- ボケは非常に柔らかく溶けるような印象です。ただ四隅ではうるさくなります。
キヤノンのLレンズとしては解像力が低く、異例の評価となっています。オールドレンズ的な使い方もできますがフォーカスシフトには注意が必要です。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- フォトヨドバシのレビュー
重量: 590g
最短撮影距離: 0.45m
最大撮影倍率: 0.15倍
フィルター径: 72mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 8枚
最小絞り: F16
EF50mm F1.8 STM
2015年にリニューアルされた、重さ160gの小型単焦点レンズです。
旧型に比べてSTMが採用されたことでAF音は静かになり、最短撮影距離は35cmまで短くなったことも特徴です。
- 解像力は、開放は中央部は良好で四隅は甘くなります。F2.8で中央部はシャープに向上し、F5.6~F8まで絞ると四隅もシャープになります。
- 周辺減光は開放で2.6EVと大きく、F2.8で軽減されます。
- 歪曲収差はわずかでほぼ影響はありません。
- 倍率色収差は少なく、軸上色収差は開放で少し発生します。
- 前ボケ・後ボケともに柔らかいですが、流れるようなボケ方になります。
- 玉ボケは開放で口径食が発生し、玉ボケの縁にフリンジが確認できます。
- AFはわずかな駆動音があり、高速ではありません。
2万円程度で入手できる価格と旧型より向上した画質が魅力で、初心者におすすめの1本として知られています。
50mmは主題を決めたスナップやテーブルフォト、ポートレートにも適しています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
重量: 160g
最短撮影距離: 0.35m
最大撮影倍率: 0.21倍
フィルター径: 49mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 7枚
最小絞り: F22
50mm F1.4 DG HSM
シグマ製EFマウント対応50mmレンズになります。旧型の50mm F1.4 EX DG HSMと同様に、大型で重量のあるレンズになっています。
- 開放の画質は中央部が良好で四隅はやや甘くなります。F2.8から向上してF4~F5.6では画面全域でシャープになります。旧型のレンズは周辺部や四隅が甘かったので、その点は改善されています。
- 周辺減光は開放で1.7EVとやや大きく発生しますが、F2でほぼ改善します。
- 歪曲収差は糸巻き型歪み(1.3%)が中程度発生します。
- 倍率色収差はほぼ抑えられ、軸上色収差は開放で発生します。
- 前ボケは固さがありますが後ボケはとてもなめらかです。
- 玉ボケは綺麗で、開放の口径食も50mm単焦点としては少なくなります。
- AFは無音で高速に動作します。
キヤノン純正の50mmF1.4は古い設計のため、高解像度の50mmF1.4としては唯一のレンズになります。
旧型の50mm F1.4 EX DG HSMから光学性能が大きく改善された点も高く評価されています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
最大径×長さ: 85.4×99.9mm
重量: 815g
最短撮影距離: 0.4m
最大撮影倍率: 0.18倍
フィルター径: 77mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F16
Planar T * 1.4/50 ZE
2009年発売の、コシナ製カールツァイスブランドの標準単焦点レンズになります。レンズフードも含めて外観は金属製で、電子接点有りのマニュアルフォーカスレンズになります。
- 解像力は開放F1.4では中央部が良好レベル、周辺・四隅はかなり甘くなります。F2.8で大きく向上して中央部はシャープになり、周辺は良好になります。F4~F5.6で中央部はピークになり、周辺・四隅はF11まで良好です。
- 周辺減光は開放F1.4で2.0EVとやや大きく発生し、F2.8で抑えられます。
- 歪曲収差は樽型歪みが中程度の1.5%発生します。
- 倍率色収差は適度に抑えられ、軸上色収差は開放F1.4~F2.0まで大きく発生します。
- ボケ味はとてもなめらかで、玉ボケは開放F1.4でわずかに輪郭が見える程度で綺麗です。
- 逆光は開放時にフレアが大きく発生します。
- フォーカスリングは適度に重さがあり、回転幅は長く微調整ができます。
開放は甘く現代レンズとは異なる性能ですが、ツァイス独特の色乗りとやや癖のある描写が特徴です。
金属の質感とMFはオールドレンズのような所有感を味わうことができます。
※画質評価はopticallimits.com、the-digital-picture.comのレビューを参考にしています。
重量: 330g
最短撮影距離: 0.45m
最大撮影倍率: 0.15倍
フィルター径: 58mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F16
4. EF-Sマウント
- EOS(7D Mark II、90D、9000D)
- EOS Kiss(X10i、X10、X90)
- EF-Sマウントの機種はEFレンズも装着できます。
- レンズの組み合わせはマウント互換表でまとめています。
発売時期 | 価格 | Amazon評価 | 最大径×長さ | 質量 | 最短撮影距離 | 最大撮影倍率 | フィルター径 | 手ブレ補正 | 絞り羽根枚数 | 最小絞り | |
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EF-S24mm F2.8 STM | 2014年11月 | 1.5~2万円 | 68.2×22.8mm | 125g | 0.16m | 0.27倍 | 52mm | – | 7枚 | F22 | |
30mm F1.4 DC HSM | 2013年3月 | 4~4.5万円 | 74.2×63.3mm | 435g | 0.3m | 0.15倍 | 62mm | – | 9枚 | F16 |
※マクロレンズの「EF-S35mm F2.8 マクロ IS STM」は省いています。
EF-S24mm F2.8 STM
35mm換算で約38mmとなる標準レンズになります。薄型レンズで125gの軽さが特徴です。16cmまで寄れるのも扱いやすくメリットになります。
- 解像力は開放では中央部がシャープで、周辺・四隅は良好レベルなります。F4では中央部がピークになり、F8までは周辺部も少し向上します。大きな画質変化はなく安定しています。
- AFはスムーズで静かに動作します。
- 周辺減光は開放F2.8で1.9EVと、APS-Cとしては大きく発生します。F4からは減少します。
- 歪曲収差は樽型0.9%であまり影響はありません。
- 倍率色収差は気にならないレベルです。
- 逆光耐性は良い評価となります。
薄型設計のレンズですが、デメリットは周辺減光が大きい程度で解像力は十分で、AFや色収差も良い評価となっています。
2万円程度の価格も魅力で、定番の標準レンズとなっています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- デジカメWatchのレビュー
重量: 125g
最短撮影距離: 0.16m
最大撮影倍率: 0.27倍
フィルター径: 52mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 7枚
最小絞り: F22
30mm F1.4 DC HSM
シグマのEF-Sマウント対応レンズで、35mm換算で約48mmとなります。シグマの高品位なArtラインレンズなので、APS-C用としては435gとやや重量感があります。
- 解像力は開放F1.4では中央部は良好で、四隅はやや甘くなります。ただF2から急激に向上し、F4では中央部は非常にシャープ、四隅もシャープになります。
- 周辺減光は開放で1.10EVと中程度の発生があります。
- 倍率色収差は抑えられていますが、軸上色収差はF1.4とF2で目立ちます。
- 歪曲収差は樽型1.74%と大きな歪曲があります。
- 逆光耐性はある程度効果を発揮します。
- AF速度は約0.8秒とやや遅くなります。
シグマのArtラインがAPS-C機で使えるのは魅力です。ただサードパーティ製のためボディとの相性でAF調整が必要なケースがあることと、重量はデメリットになります。
APS-Cの標準単焦点レンズ候補としては、価格が上がりますがEF35mm F2 IS USM(換算56mm)を選ぶ選択肢もあります。
※画質評価はlenstip.comのレビューを参考にしています。
- フォトヨドバシのレビュー
重量: 435g
最短撮影距離: 0.3m
最大撮影倍率: 0.15倍
フィルター径: 62mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F16
5. EF-Mマウント
- EOS(M6 markII、Kiss M、M200)
発売時期 | 価格 | Amazon評価 | 最大径×長さ | 質量 | 最短撮影距離 | 最大撮影倍率 | フィルター径 | 手ブレ補正 | 絞り羽根枚数 | 最小絞り | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
EF-M22mm F2 STM | 2012年9月 | 2~3万円 | 60.9×23.7mm | 105g | 0.15m | 0.21倍 | 43mm | – | 7枚 | F22 | |
EF-M32mm F1.4 STM | 2018年9月 | 5~6万円 | 60.9×56.5mm | 235g | 0.23m | 0.25倍 | 43mm | – | 7枚 | F16 | |
30mm F1.4 DC DN | 2019年10月 | 3.5~4万円 | 64.8×73.3mm | 270g | 0.3m | 0.14倍 | 52mm | – | 9枚 | F16 |
EF-M22mm F2 STM
EF-Mマウントで使うと35mm換算で約35mmとなる、薄型レンズになります。コンパクトなEF-Mのボディにぴったりのデザインです。
- 解像力は開放では中央・周辺部ともにシャープで四隅は甘くなります。F4まで絞ると四隅も向上してシャープになります。
- AF速度は十分ですが、他のEF-Mレンズに比べると遅めになります。
- 周辺減光は開放F2では1.66EVと大きく、F2.8以降も小さくならずに減光は残ります。
- 歪曲収差は無視できるレベルで、薄型レンズとしては素晴らしい性能です。
- 倍率色収差は単焦点レンズとしては多く発生します。星空撮影ではコマ収差が発生するため、F4まで絞った方が綺麗な点で写ります。
キヤノンのEF・EF-S版薄型レンズも画質評価が高いですが、このEF-M版薄型レンズも同じく画質が良く、低価格で入手できるので持っておきたい1本になっています。
※画質評価はopticallimits.comのレビューを参考にしています。
- フォトヨドバシのレビュー
重量: 105g
最短撮影距離: 0.15m
最大撮影倍率: 0.21倍
フィルター径: 43mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 7枚
最小絞り: F22
EF-M32mm F1.4 STM
EF-Mマウントで使うと35mm換算で約50mmのレンズになります。F1.4の大口径でありながら235gという驚異の小型軽量を実現しています。
- 解像力は開放F1.4から中央部・四隅ともに解像感が高くなっています。F2.8に絞ると四隅までシャープになります。後発のシグマ30mm F1.4 DC DNと比べてもシャープに写っています。
- 歪曲収差は補正で抑えられています。
- 倍率色収差は抑えられていますが、明暗差の部分ではフリンジが発生します。
- 周辺減光は開放F1.4で少し発生し、F2.8で目立たなくなります。
- 玉ボケは開放F1.4では口径食になりますが、F2である程度改善します。
- AFは静かで高速に動作します。
開放F1.4から画面全域でシャープというレンズはほとんどなく、優れた描写性能です。また軽量という点も驚きです。
レンズ不足という印象のあったEF-Mマウントですが、このレンズでEF-Mがさらに楽しめそうです。
※画質評価はDPReviewを参考にしています。
重量: 235g
最短撮影距離: 0.23m
最大撮影倍率: 0.25倍
フィルター径: 43mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 7枚
最小絞り: F16
30mm F1.4 DC DN
シグマ製EF-Mマウント対応の30mm単焦点レンズになります。35mm換算で約48mmとなります。
シグマは同じタイプのレンズをソニーEマウントとマイクロフォーサーズで出していましたが、2019年10月にキヤノンEF-Mマウントも追加されました。
- 解像力は開放F1.4では中央部はシャープに写り、四隅はやや落ちますがほぼ同等レベルです。F2~F4は中央部はさらに解像度が上がり、ピークとなります。
- AFは静かで約0.6秒と十分な速度で動作します。
- 周辺減光は開放F1.4時に1.39EVとやや大きく発生します。
- 倍率色収差は抑えられていますが、軸上色収差は開放付近で目立ちます。明暗差の部分ではフリンジが発生します。
- 逆光耐性は絞るとフレア・ゴーストが出やすくなります。
比較対象は前年に発売されたEF-M32mm F1.4 STMになりますが、EF-M32mmは非常に小型のためこの30mm F1.4 DC DNは一回り大きくなります。
ただこちらも高画質で、4万円以下という入手しやすい価格はメリットになります。
※画質評価はlenstip.comのレビュー(マイクロフォーサーズ版)を参考にしています。
- フォトヨドバシのレビュー
重量: 270g
最短撮影距離: 0.3m
最大撮影倍率: 0.14倍
フィルター径: 52mm
手ブレ補正: –
絞り羽根枚数: 9枚
最小絞り: F16
6. まとめ
キヤノンの標準レンズはお手頃価格から高品位なLレンズまで豊富に揃っています。
標準単焦点レンズを使うことで、スナップや物撮り、ポートレートなど様々なシーンで印象的な1枚を残せるでしょう。
- RFマウントはマウントアダプターEF-EOS RでEF・EF-Sレンズが装着可
- EF-SマウントはEFレンズも装着可
- EF-MマウントはマウントアダプターEF-EOS Mを装着するとEF・EF-Sレンズが装着可
初めて交換レンズを行う方は専門用語を知っておく必要があります。
初心者でもわかる!間違えない【交換レンズの選び方】