特に初心者の方はカメラは長く使えるイメージがあると思いますが、実はカメラにも寿命があります。
どのような原因で寿命がきたり買い替えを検討することになるのか、まとめてみました。
ノーノちゃん
コヤくん
このページの目次
1. シャッターの耐久回数
カメラのシャッターユニットには耐久回数があります。
ある一定の回数のシャッターが切られると、そこでシャッターの部品は壊れる可能性があります。
画像出典:キヤノン公式サイト
機種によって公表されている場合と公表されていない場合がありますが、概ね目安はこのようになります。
- 入門機:数万回
- 中上級機:10万回以上
初心者向けの機種ほど限界のシャッター回数は短く、上級者向けの機種ほどシャッター回数は長く耐えれるように作られています。
一例として、人気機種のシャッター回数はこのようになっています。
キヤノン |
EOS 80D:10万回 EOS 7D Mark II:20万回 EOS 6D Mark II:10万回 EOS 5D Mark IV:15万回 EOS 1DX Mark II:40万回 EOS 1DX Mark III:50万回 EOS R:20万回 EOS R6:30万回 EOS R5:50万回 |
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ニコン | D7500:15万回 D500:20万回 D780:15万回 D850:20万回 D5:40万回 D6:40万回 Z50:10万回 Z6:20万回 Z7:20万回 |
ソニー | α6400:20万回 α6500:20万回 α6600:20万回 α7RIV:50万回 α7SIII:50万回 α9:50万回 α9II:50万回 |
例えばもし月1,000枚ペースで撮影をする場合は、1年で12,000枚撮影することになり、約9年経つと10万回程度シャッターを切ることになります。
頻繁にカメラを持ち出す人は1ヶ月のシャッター枚数はもっと多くなるでしょうし、連写撮影が多い人もかなり多くなると思われます。
耐久回数はあくまで目安ですが、シャッター機構が寿命になると急に調子が悪くなったり、シャッターが切れなくなってしまいます。
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シャッター回数を調べる方法
どのくらいシャッターを切ったのか気になるところですが、合計のシャッター回数はカメラ側では表示してくれません。
そのかわりシャッター回数を調べる方法がいくつかあり、ここでは最も簡単な方法をご紹介します。
「ショット.com」というサイトがあり、ここを利用するとシャッター回数を調べることができます。
調べたいカメラで撮影した1枚の写真を、この「ショット.com」の投稿枠にドラッグします。
そうすると、その写真が何枚目であるかを表示してくれます。
例えば筆者のカメラで試すと、このような枚数が表示されました。
この機種はまだ新しいので、シャッター回数は「5,034回」ということがわかります。まだまだ長く使えますね。
自分のカメラで何枚くらい撮影したのか気になる方は、「ショット.com」を利用して調べてみましょう。
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シャッターユニット交換費用
もしシャッターユニットが寿命で動作しなくなった場合は、修理に出すことになります。
シャッターユニットの交換は、機種によって1~3万円程度の修理費がかかります。上位機ほど高くなる傾向があります。
以下は、キヤノンのEOS 5D mkIVを持っている方が修理したツイートになります。他の修理も合わせた金額になっています。
5Dmk4のシャッターユニット交換とちょっとした修理で46314円(20%会員割引価格)で済みそうです!
5Dmk4のシャッター耐久は15万ショットらしいのですが、私のは23万ショットだったそうです。
7Dmk2の方はもっとやばいだろうな… pic.twitter.com/IwCgj5ilsA— ⚓️kuni.y✈️ (@Kunimatsu_y) March 16, 2019
内訳を見るとシャッターユニットの部品料金は1万円程度ですが、技術料金が2万円程度かかっています。
もし古い機種であれば、このタイミングを寿命として買い替えを検討する人もいると思います。
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2. その他の故障原因
シャッターユニットの寿命だけであればカメラは長く使うことができそうですが、実は他にも様々な故障があります。
例えばこのような例です。
- 操作ダイヤルを回しても反応しなくなった
- 一眼レフのミラーが上がったままでシャッターが切れなくなった
- カメラをぶつけたらピントが合わなくなった
- 三脚ごと倒してしまいボディとレンズが破損した
- 写真に線や黒い点が出るようになった
レンズの故障やボディ内の故障は様々あります。軽度な不具合であれば1~2万円程度の修理で直ります。
ただカメラを落下させて破損が大きい場合は高額修理になりますし、修理不能になることもあります。
次のツイートはカメラとレンズの修理例ですが、保証がなければ合計22万円という、非常に高額なケースだったようです。
メインカメラとレンズが帰ってきました‼️
SONYさんが厳重に梱包して綺麗にしてくれてました🙇♂️
交換パーツが凄い数…
本当なら修理費は22万円くらいですが、全て自然故障だったので、有料長期保証でめっちゃ安くなりました😂
皆さんも年間10万枚以上撮影されるのでしたら、是非加入して下さい‼️笑 pic.twitter.com/FxAzeTcZIw— にしむら📸ぴっぴ (@Doggy_2015) June 17, 2019
また、写真に線や黒い点が出るトラブルはイメージセンサーの不良で、修理費は5万円以上など高額になります。
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故障や修理費についてはこちらで詳しく解説しています。
一眼レフやミラーレスの故障!修理費はいくら?延長保証はどうする?
見積もりで高くなるケース
一つの不具合で修理に出したり、オーバーホール(分解点検)を依頼すると故障が複数見つかることがあります。
この場合、修理見積もりは見つかった数だけかかります。
また同時にシャッターユニットが耐久回数に達していた場合、追加でそのシャッターユニット交換費も上乗せされてしまいます。
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修理保証について
購入後は1年間のメーカー保証がありますが、購入店の延長保証に入っておくと3年や5年まで保証期間を延ばすことができます。
保証内容は基本的に自然故障が対象となっていて、落下や水没などの自損による故障は対象外となります。
ただ一部の店舗(ソニーやニコンのメーカーオンラインショップなど)では、オプションで自損を含めた延長保証を選択することができます。
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古いカメラの注意点
生産終了しているカメラやレンズを修理する場合は注意点があります。
生産終了から5~10年経過していると、メーカーは義務づけられている修理部品の保有期間が過ぎるため、依頼しても部品がなく修理不能になることがあります。
この場合は寿命と考えて買い替えをすることになります。
調子の悪くなったカメラ(キヤノン40D)、サービスに持ち込んだら、古い機種と言うことで修理不能だった。まじかー。
— ごんた (@gonta0417) October 5, 2019
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3. バッテリーの劣化
長年使用していると、バッテリー(リチウムイオン電池)が劣化して満充電しても短時間しか撮影できなくなります。
これはスマートフォンのバッテリーと同じで、使用を繰り返すと劣化が進むことが原因です。
バッテリーは約500回の充電を繰り返すと寿命と言われています。
ただスマホのように毎日充電するほどの使用頻度ではないので、カメラの場合はある程度の年数はもちます。
もし劣化してもバッテリーは買い替えすれば直るので、大きな問題にはならないでしょう。
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4. 一眼レフとミラーレスの寿命は違う?
一眼レフとミラーレスは構造的にミラーの有無という違いがありますが、寿命(故障のしやすさ)は違うのでしょうか?
一般的に、一眼レフの場合は内部でミラーが跳ね上がる可動部があるため、ミラーレスより故障しやすいと言われています。
ただ近年のミラーレスは多機能になり、発熱も多いことから電化製品としては故障しやすいという考え方もできます。
実際の故障はダイヤル不良や内部の基盤不良も多いので、どちらを使っても様々な原因で故障は起きてしまうと思われます。
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5. カメラの平均使用年数
内閣府がまとめた消費動向調査というのがあり、それによるとカメラの平均使用年数は「6年」(2019年度)でした。
そして、買い替える理由は大きく2つあるようです。
- 故障による買い替え
- 上位機への買い替え
この調査から、故障による買い替えもありますが、最新機能のカメラが使いたいという理由での買い替えも多いようです。
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6. まとめ
カメラの寿命は修理をすることで長くもたせることができます。
ただ長く使うほど修理費は高くなることが多いので、買い替えとのバランスを考えながら検討しましょう。
- シャッターユニットには耐久回数がある
- 入門機なら数万回、中上級機は10万回以上
- 「ショット.com」でシャッター回数を調べられる
- シャッターユニット交換は1~3万円程度
- カメラの故障はシャッター以外にも様々起きる
- 修理料金は故障度合いによって差がある
- 延長保証は入っておくと安心
- 修理できない場合は寿命と考える
故障や修理費についてはこちらで詳しく解説しています。
一眼レフやミラーレスの故障!修理費はいくら?延長保証はどうする?