NTUSER.DATとは？削除してしまった時の対処法！

このページでは、Windows10/11のユーザーフォルダーに入っている謎のファイル「NTUSER.DAT（ntuser.dat）」について解説します。

NTUSER.DATを編集、または削除してしまった時の対処法などについても載せていますので、チェックしてみてください。

ノーノちゃん

何のファイルか分からなくて不安だったから助かる！

ダウンロードした覚えのないファイルがあると不安ですよね。というわけでNTUSER.DATについて詳しく解説していきますね。

ぶたさん

1. NTUSER.DATとは？

基本情報

名称	NTUSER DAT (エヌティー・ユーザー・ダット)
ファイル名	NTUSER.DAT (ntuser.dat)
ファイル種類	DATファイル
ファイルの場所	C:\Users\Default\NTUSER.DAT C:\Users\ユーザー名\NTUSER.DAT
開発元	マイクロソフト

アカウント情報が保存されている

NTUSER.DATは、ユーザーアカウントの設定や情報を保存されているハイブファイル※です。

このファイルはアカウントごとに生成されるため、複数のアカウントを持っている場合、複数のNTUSER.DATが存在します。

たとえば、下記のように複数アカウントを持っている場合、各アカウントのフォルダにそれぞれのNTUSER.DATファイルが保存されています。

アカウント名 (ユーザー名)	ファイル場所
Default	C:\Users\Default\NTUSER.DAT
PC1	C:\Users\PC1\NTUSER.DAT
PC2	C:\Users\PC2\NTUSER.DAT

分かりやすく例えると？

NTUSER.DATは「マイナンバーカード」のようなものです。

マイナンバーカードは、住民の一人ひとりに作成された個人情報を管理・保存するカードですよね。

同じように、NTUSER.DATは各ユーザーアカウントごとに作成され、そのユーザー固有の情報が記録されています。

そしてユーザーがログインするたびに「NTUSER.DAT」ファイルを読み込み、そのユーザーの環境を開くという仕組みになっています。

2. 削除してはいけない？

結論から言うと、NTUSER.DATを削除しないほうがいいです。

上記でも解説しましたが、NTUSER.DATは各アカウントの情報が保存されている重要なファイルです。

このファイルを削除すると、アカウントの設定やデータがすべて消えてしまい、ログインできなくなる可能性があります。

また、新たにアカウントを作成しなければならない状況にもなるため、削除しないようにしましょう。

どうしても削除した場合は「4. どうしても削除したい場合」をご覧ください。

ぶたさん

3. 削除してしまった時の対処法

ここでは、誤ってNTUSER.DATファイルを削除してしまった時の対処法をご紹介しています。

①ごみ箱から復元

ごみ箱からNTUSER.DATファイルを復元する方法です。

Windowsではファイルを削除しても完全に削除されず、一時的にごみ箱に保存されるようになっています。

そして、ごみ箱に保存されているファイルは、下記の手順でかんたんに復元することができます。

ごみ箱を開く

デスクトップにあるごみ箱を開きます。

復元する

復元したいファイルを右クリックし、「元に戻す」を選択すれば復元完了です。

ごみ箱がデスクトップにない場合

ごみ箱がデスクトップにない場合、次の方法で表示することができます。

ごみ箱を表示する方法

個人用設定を開く

デスクトップの何もないところで右クリックし、個人用設定を選択しまっします。

テーマを開く

個人用設定の項目にある「テーマ」をクリックします。

アイコンの設定を開く

関連設定の「デスクトップアイコンの設定」をクリックします。

完了

デスクトップアイコンにある「ごみ箱」にチェックを入れ、OKをクリックすればデスクトップにごみ箱が表示されます。

②以前のバージョンから復元

以前のバージョンからNTUSER.DATファイルを復元する方法です。

Windows10/11には「以前のバージョン」というファイル復元機能が搭載されています。

具体的には、消えたファイルが保存されていたフォルダーの日時を指定し、復元するという機能です。

NTUSER.DATファイルが置かれていたフォルダを復元してみましょう。

Cドライブを開く

まずはエクスプローラーを開いて、Cドライブ（起動ディスク）をクリックします。

ユーザーフォルダを開く

「ユーザー」または「User」フォルダを開きます。

プロパティを開く

削除したNTUSER.DATがあったフォルダを右クリックし、プロパティを開きます。

復元する

メニューから「以前のバージョン」をクリックし、復元する日時を選択してOKを押せば復元完了です。

③システム復元からで復元

システムの復元からNTUSER.DATファイルを復元する方法です。

Windowsにはシステム復元ツールが標準搭載されています。

このツールはパソコンを以前の状態に戻すためのものですが、削除したファイルも復元することができます。

システム設定を開く

Windowsアイコンを右クリックし、システムを選択します。

システムの保護を開く

関連リンクにある「システムの保護」をクリックします。

システムの復元を開く

システム保護にある「システムの復元」をクリックします。

次へ進む

次へをクリックします。

復元するポイントを選択

復元するポイントを選択して次へをクリックします。

復元する

復元ポイントを確認して「完了」をクリックすれば復元されます。

④ファイル復元ソフトで復元

ファイル復元ソフトでNTUSER.DATファイルを復元する方法です。

これまでご紹介した方法でNTUSER.DATファイルを復元できなかった場合、ファイル復元ソフトを使うことをおすすめします。

ファイル復元ソフトは、Windowsの標準機能で復元できなかったデータを効率的に取り戻すことができるツールです。

無料ツールで復元したい場合は、Microsoft公式が提供している「Windows File Recovery」がおすすめです。

ノーノちゃん

無料ツールで本当に復元できるの？

無料ツールは時間がかかる上に復元できないことが多々あります。その場合は有料ツールを検討しましょう。

ぶたさん

買い切りで使える高性能復元ツールはこちら

Wondershare Recoverit Ultimate Plus データ復元永続ライセンス（Windows版）

Wondershare

4. どうしても削除したい場合

「使っていないアカウントのNTUSER.DATを消したい」という場合、アカウント自体を削除することをおすすめします。

なぜならNTUSER.DATだけを削除しても、そのアカウントにログインできなくなるだけで、アカウント自体は残ってしまうからです。

一方で、アカウント全体を削除すれば、NTUSER.DATを含むすべてのアカウントデータが消去され、無駄なデータが残りません。

それでは不要なアカウントを削除する3つの方法をご紹介します。

ぶたさん

①Windows設定から削除

Windowsアカウント設定から削除する方法です。

Windows10/11では、Windowsの設定からかんたんにアカウントを削除することができます。手順は以下のとおりです。

Windowsの設定を開く

下記のショートカットキーを使ってWindowsの設定を開きます。

「Windowsロゴ」＋「I」キー同時押し

他のユーザーを開く

サイドメニューから「アカウント」をクリックし「他のユーザー」を選択します。

削除するアカウントを選択

削除するアカウント右側にある矢印をクリックし「削除」を選択します。

アカウント削除

「アカウントとデータの削除」をクリックすれば完了です。

②アカウント管理ツールから削除

アカウント管理ツールからアカウントを削除する方法です。

ユーザーアカウント管理ツール「netplwiz.exe」からアカウントを削除することが可能です。

この方法はWindowsのすべてのバージョンで利用できえるのでおすすめです。

ユーザーアカウント管理ツールを開く

下記のショートカットキーを押してユーザーアカウント管理ツールを開きます。

「Windowsロゴ」＋「R」キーを同時押し

削除するアカウントを選択

削除するユーザーを選択し「削除」をクリックします。

補足

「Administrators」のアカウントは削除しないようにしてください。

アカウントを削除

「はい」をクリックすればアカウントが削除されます。

③ユーザープロファイルコマンドで削除

コマンドでアカウントを削除する方法です。

Windowsでは、コマンドプロンプト（またはPowerShell）から、かんたんにユーザープロファイルの作成や削除を行うことができます。

ここでは「net user」コマンドを使ったアカウントの削除方法をご紹介しています。

ターミナルを開く

Windowsアイコンを右クリックし、ターミナル（管理者）を選択します。

コマンドを実行

下記のコマンドの「ユーザー名」の部分を、あなたのユーザー名（アカウント名）に書き換えてから貼り付けます。

コマンド

コピー拡大

net user ユーザー名 /delete

「net user (ユーザー名) /delete」と入力して「Enter」キーを押す

■コマンド貼付け例
C:\User\ユーザー名> net user PC2 /delete

アカウント削除完了

下記のように「コマンドが正常に終了しました」が表示されていればアカウント削除完了です。

5. よくある質問

ここではNTUSER.DATファイルに関するよくある質問をご紹介しています。

複数あるのはなぜ？

NTUSER.DATファイルは各アカウントごとに生成されます。

そのため複数アカウントを持っている場合、複数のNTUSER.DATファイルが存在します。

DATファイルとは？

DATファイル（.dat）とは「data（データ）」の略で、さまざまなデータが入っているファイルのことを指します。

この形式のファイルは、特定のアプリケーションやシステムなどで使用されることが多いです。

例をあげると、ゲームのセーブデータやログなど、プログラムが内部で使用する情報を保存するためによく使われます。

ハイブファイルとは？

ハイブファイルとは、Windowsレジストリに関連付けられているサポートファイルのことを指します。

たとえば、レジストリキー「HKEY_CURRENT_USER」に関連付けられているサポートファイルはNTUSER.DATです。

NTUSER.DATには「HKEY_CURRENT_USER」に保存されているユーザー情報が含まれており、ユーザーがログインする際にこのファイルが読み込まれます。

その他のハイブのサポートファイルは以下のようになっています。

レジストリ	サポートファイル
HKEY_LOCAL_MACHINE\SAM	Sam Sam.log Sam.sav
HKEY_CURRENT_CONFIG	System.log System.sav System.alt
HKEY_USERS\.DEFAULT	Default Default.log Default.sav
HKEY_CURRENT_USER	Ntuser.dat