「圧縮フォルダーの展開ウィザードを完了できません」エラーの原因と対処法！

Windows10/11で圧縮ファイルを解凍しようとした際、上記のようなエラーメッセージが表示されるときありますよね。

このページでは、そんな圧縮ファイル解凍時に出たエラーをかんたんに解決する方法をご紹介しています。

1. エラーの原因と対処法

ここでは圧縮ファイル解凍時に「圧縮フォルダーの展開ウィザードを完了できません」のようなエラーメッセージが表示されたときの対処法をご紹介しています。

①ファイル名を短くする

エラーが出たときの対処法：ファイル名を短くする

ファイルのパスが長すぎる場合、「圧縮フォルダーの展開ウィザードを完了できません」のエラーが表示されることがあります。

「パス」とは下記のようにファイル（またはフォルダ）が置いている場所を示す文字列のことを指します。

このパスの長さは最大260文字までとなっています。

そのため、解凍するファイル名とパスの合計が216文字以上になる場合、エラーが発生して解凍できなくなります。

この場合は解凍したファイル名とパスの合計が216文字以下になるように、ファイル名を短くすることで解決することができます。

②ファイル再ダウンロード

エラーが出たときの対処法：圧縮ファイルを再ダウンロードする

圧縮ファイルの中身がない場合、「圧縮フォルダーの展開ウィザードを完了できません」というエラーが表示されることがあります。

原因としてダウンロード中に通信エラーが発生し、ファイルが正常に保存されなかった可能性が考えられます。

この場合はファイルを再ダウンロードすることで解決できます。

③ファイルを別のフォルダへ移動

エラーが出たときの対処法：ファイルを別のフォルダへ移動

保護されたフォルダや、階層の深いフォルダなどで圧縮ファイルを解凍すると、エラーが発生するケースがあります。

この場合は圧縮ファイルを別のフォルダに移動させるか、解凍先を別のフォルダに選択することで回避することができます。

④ファイルを修復

エラーが出たときの対処法：ファイルを修復する

「圧縮フォルダーの展開ウィザードを完了できません」エラーが表示される原因の一つとして、ファイルが破損していることが考えられます。

Windowsでは圧縮ファイルが壊れていると解凍中にエラーが発生し、正常にファイルを展開できなくなることがあります。

そのため、一度ファイル修復機能が備わっている解凍ソフト「WinRAR」を使って、壊れたファイルを修復してみましょう。

⑤一時フォルダを削除

エラーが出たときの対処法：一時フォルダを削除する

一時フォルダがいっぱいになると、圧縮ファイルの解凍時にエラーが発生することがあります。

一時フォルダとは「Tempフォルダ」とも呼ばれる、Windowsの使用中に一時的に作成されるファイルを保存するためのフォルダです。

このフォルダの容量が不足するとパソコンが重くなるなど、さまざまな不具合が起こると言われています。

問題を解決するには、下記の手順で一時フォルダ内の不要なファイルを削除することです。

2

一時フォルダを開く

名前欄に「%temp%」と半角で入力し、OKを押すと一時フォルダが開きます。

3

ファイルを全選択

「Ctrl」＋「A」キーを同時押ししてファイルを全選択します。

4

一時ファイル全削除

ファイル全選択状態で右クリックし、削除をクリックすれば完了です。

⑥高性能解凍ソフトを使う

エラーが出たときの対処法：高性能な解凍ソフトを使う

Windowsに標準搭載されている解凍ソフトは基本的な機能しか備わっていないため、ファイルによっては正しく解凍できないことがあります。

解決策として「7-Zip」「WinRAR」など、高性能なファイル解凍ソフトを使うことでエラーを回避することができます。

⑦システムファイルチェッカー実行

エラーが出たときの対処法：システムファイルチェッカーで圧縮ファイルを修復する

システムの不具合によって圧縮ファイルを正常に解凍できない可能性があります。

この場合はWindowsの「システムファイルチェッカー（SFC）」で、システムファイルを修復することで解決するかもしれません。

次の手順に従ってターミナル（コマンドプロンプト、PowerShell）からSFCコマンドを実行しましょう。

1

ターミナルを開く

画面左下にあるWindowsアイコンを右クリックし「ターミナル（管理者）」を選択します。

2

コマンドを貼り付けて実行1

下記のDISMコマンドを貼り付けて「Enter」キーを押します。

コマンド

コピー 拡大

DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth

■コマンド貼付け例
C:\User\ユーザー名> DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth

3

コマンドを貼り付けて実行2

「操作が正常に完了しました」と表示されたら、下記のSFCコマンドを貼り付けて「Enter」キーを押します。

コマンド

コピー 拡大

sfc /scannow

■コマンド貼付け例
C:\User\ユーザー名> sfc /scannow

4

SFCコマンド完了

「検証100％が完了しました」のメッセージ下にSFCコマンドの実行結果が表示されます。

SFCコマンドのメッセージ解説

保留中のシステムの修復があり、完了するには再起動が必要です

これは以前の修復コマンドがまだ保留中であることを示しています。

パソコンを再起動してから、再度SFCコマンドを実行しましょう。

もし、パソコンを再起動してもコマンドが実行できない場合、次の手順で保留中のコマンドを削除してください。

ぶたさん

STEP.1

Windowsのインストールディスクを作成する
※すでにある場合はそれを使用してください

STEP.2

作成したインストールディスクをDVDドライブに入れて実行

STEP.2

「Windowsのインストール」のメッセージが表示されたら「Shift＋F10」を同時押します。するとコマンドプロンプトが起動します。

STEP.3

コマンドプロンプトに下記のコマンドを入力し、「Enter」キーを押します。

コマンド

コピー 拡大

del c:\windows\winsxs\pending.xml

STEP.4

これで保留中コマンドが削除されます。パソコンを再起動して再度SFCコマンドを実行しましょう。

2. 無料で使える高性能な解凍ソフト

ここでは、無料で使える高性能なファイル圧縮・解凍ソフトをご紹介しています。

①7-Zip

「7-Zip」は完全無料で利用できるファイル圧縮・解凍ソフトです。

このソフトの最大の魅力は、対応しているファイル形式の多さにあります。

約49種類以上のファイル形式に対応しており、ほぼすべてのファイルを解凍できると言っても過言ではありません。

②WinRAR

「WinRAR」には試用期間が設けられているが、それが過ぎた後も、定期的に購入を促すダイアログが現れるだけで、そのまま無償で使い続けることができる。

参照元：窓の社｜2021年10月22日

3. よくある質問

ここでは「圧縮フォルダーの展開ウィザードを完了できません」エラーに関するよくある質問をご紹介しています。

パスってなに？

「パス」とは、ファイルやフォルダがどの場所に置かれているかを示す文字列です。分かりやすく言うと住所のようなものです。

たとえば、ウェブブラウザ「Mozilla Firefox」のファイルがある場所を示したい場合、次のようなパス（文字列）で表します。

zip解凍で中身が空のフォルダになる

ZIP形式のファイルを解凍した際に中身が空になる場合、次のような原因が考えられます。

最も多いのが中身がないというケースです。

これは回線の不具合等でファイルを正常にダウンロードができなかったことが原因です。

もう一度ファイルをダウンロードすれば解決します。

抽出を完了できませんとは？

「抽出を完了できません コピー先ファイルを作成できませんでした」

このエラーメッセージが表示される場合、ファイルが破損している可能性が非常に高いです。

ファイルが破損していると、中にあるデータを正しく読み取れなくなるため解凍時にエラーが発生します。

圧縮アーカイブフォルダーエラーとは?

圧縮アーカイブフォルダーエラーとは、ZIPやRARといった圧縮ファイルが破損している場合に表示されるエラーです。

解決策として、まずもう一度ファイルをダウンロードしてみるか、「WinRAR」などのツールを使ってファイルの修復を試みると良いでしょう。

展開先ファイルを作成できませんでしたとは?

「展開先ファイルを作成できませんでした」

上記のエラーメッセージが表示される場合、解凍ソフトが解凍先フォルダを作成できない状態になっています。

考えられる原因は、保護されたフォルダや階層の深いフォルダなどで、ファイルを解凍しようとしている可能性が高いです。

この場合は、解凍先をデスクトップに指定する、またはデスクトップで解凍するとエラーを回避することができます。

4. まとめ

ファイル解凍時に「圧縮フォルダーの展開ウィザードを完了できません」のエラーメッセージが表示される主な原因は以下のとおりです。

これらの原因は、このページで紹介した対処法を試すことで解決できる場合がありますので、ぜひお試しください。